“羽生のライバル”パトリック・チャンがフィギュア「4回転時代」に言及

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“羽生のライバル”パトリック・チャンがフィギュア「4回転時代」に言及

 フィギュアスケート世界選手権2016‐2017を前に、カナダのパトリック・チャン選手が海外メディアの取材を受け、4回転時代について語った。

 チャン選手はこれまでライブでほかの選手の演技を見たことがなかったそうで、2月の四大陸選手権の時、控え室で初めて羽生結弦選手、宇野昌磨選手、ネイサン・チェン選手の演技を見て、その技術に改めて驚いたという。

「チャン選手は、技術的には劣るけれど戦略があるはずだと考えているようです。もともと、ソチ五輪直後は4回転を跳ばないと断言していたのに、1年間の休養からの復帰後、そういうわけにもいかない現実を前に4回転を習得。今季は4回転トゥループと4回転サルコウを演技に入れています。これでやっとほかのトップ選手たちに追随することができるようになりましたが、自分のなかでは、ほかの選手たちと異なる、交わることのない平行した道を進んでいると言っています」(スポーツライター)

 彼自身の信条と現在のスケート界のあり方に、そごが生まれているのだろう。さらにチャン選手は、ソチ五輪以後の4回転ジャンプ時代について言及。4回転はスケートの限界を押し上げていると言いつつ、そこには、良い面と悪い面があると指摘している。良い面は、男子のフィギュアスケートシーンがエキサイティングなものになっていること。悪い面は、ひねりや関節圧など体に限界までの力がかかっていることで、3~4年しないと体へのダメージがわからないのではないか、と言うのだ。

「4回転時代にリードできない負け惜しみとも聞こえますが、確かに男子では4回転、女子ではより難しい姿勢からのジャンプなど、高い技術が求められる様になっています。本来なら体の柔軟性がある若い選手にも故障が多くなっているのも事実。彼の指摘する悪い面は今後の課題になっていくでしょう」(前出・スポーツライター)

 トップ選手のスゴ技は魅力的だが、体への負担が大きいとなれば、耳を傾けなければいけない問題だ。

(芝公子)

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