北朝鮮の「魔の手」迫る金正男氏の長男・金漢率氏はどこにいる?

まいじつ

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北朝鮮に暗殺された金正男氏の長男である漢率(ハンソル)氏は、現在どこにいるのか。アメリカ、マカオから離れた中国国内、欧州など、さまざまな説があるが、最近になって浮上してきたのが、祖母の成蕙琳(ソン・ヘリム)が客死したロシアなどが取り沙汰されている。

「仮にアメリカにいるのだとしても、最高機密である要人保護は、同国の場合10年以上は非公開です。そのため、本人が自ら出てこない限りは、明らかになることがないでしょう。かつて、日本で暗躍したソ連国家保安委員会(KGB)のレフチェンコも、アメリカへ亡命しましたが、中央情報局(CIA)や連邦捜査局(FBI)が共同でソ連側の暗殺から守り、ソ連崩壊までは一切表に出ませんでした」(国際ジャーナリスト)

正男氏の暗殺事件で、マレーシアは遺体が正男氏であることを確認するために、家族の漢率氏にDNAサンプルの提供を要請している。身元確認は“親族から”をにおわせたものの、結局は遺体を北朝鮮側に引き渡したため、真相は闇に葬られてしまった。

3月8日を最後に消息を絶った漢率氏

「漢率氏は2011年9月、ボスニア・ヘルツェゴビナ南部モスタルにあるインターナショナルスクール(ユナイテッド・ワールド・カレッジ・モスタル分校)に留学しています。北欧メディアの取材を受けたのは16歳のときで、身辺を警護したのは北朝鮮の大使館があるオーストリア在の要員ではなく、駐セルビアの北朝鮮外交官でした。まだ、正男氏の家族が安全で自由に移動できた時代の話です」(北朝鮮ウオッチャー)

漢率氏はモスタルの学校を卒業後、2013年にパリ政治学院に入学、そこを卒業し、昨年9月からイギリスのオックスフォード大学大学院に入学する予定だった。そこへ父の暗殺の報がもたらされた。

「漢率氏は、中国治安関係者から『暗殺の危険性があるためマカオに留まるように』と説得され、オックスフォード大学大学院への進学を断念しました。そして、3月8日に『千里馬民間防衛』を名乗るウェブサイトに『私は金ファミリーのひとりです。母と妹と一緒にいる』と英語で語ったあとの確実な消息は分かっていません」(同・ウオッチャー)

漢率氏は近い将来、父親の正男氏以上に政治的な過激発言をする可能性が高い。そうならなかったとしても、金正恩の暗殺対象者であることに違いないのだ。

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