ITプロジェクトの遅延・頓挫を防ぐ5つの秘訣 (2/3ページ)

新刊JP

■プロジェクトマネジメントの「落とし穴」

ITプロジェクトにおける遅延の発生は、特に珍しいことではない。
だが、プロジェクトが恒常的に遅れてしまうのは、一体なぜなのだろうか?

CCPM理論では、その理由の一つに人間心理、あるいは人間の行動特性があると考える。
「パーキンソンの法則」、「学生症候群」といった言葉を聞いたことがある人も多いだろう。

「パーキンソンの法則」とは、仕事の量は完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する、という人間の行動特性のこと。そして「学生症候群」とは、納期のある作業では、時間的に余裕があるほど、作業を開始する時期が後ろ倒しにしてしまう、という人間心理のことだ。

スケジュールが遅れる理由として「計画は完璧。それでも遅れるのは、個々のタスクの遅れが原因だ」と考える人は少なくない。ところが、余裕をもって計画を立てても、プロジェクトメンバーのこうした人間心理と行動特性が大きな落とし穴となってしまう。プロジェクトを始めるに際して、こうした人間心理や行動特性を考慮せず、「完璧なスケジュールだから計画通りにできるはず」と考えるのが、そもそもの間違いなのだ。

さらに著者は、ITプロジェクトが持つ制約や問題として、下記の3つを挙げている。

1.QCD(Quality:品質、Cost:予算、Delivery:納期)という制約の矛盾
2.的確な優先順位がつけられない
3.かけた工数ではITプロジェクトの進捗は計れない

QCDを守ることは、どんなITプロジェクトでも重要なことだ。しかし、QCDのいずれか一つが固定化されると、残り二つの要素に制約が生じてITプロジェクトの不確実性が高まる。
予算と納期が決まっていれば、品質が制約を受けるのは、想像に難くないだろう。

的確な優先順位の判断も難しい。ITプロジェクトの規模が大きくなるほど、全体像の把握は困難になり、プロマネにはどの課題も重要であるかのように思えてしまうのだ。

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