中国がサッカーW杯「100周年記念大会」開催権を爆買い?

まいじつ

(C)Shutterstock
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サッカーの中国代表が、ワールドカップのロシア大会(ロシアW杯)のアジア最終予選で、グループAの6カ国中で5位に位置している。同予選では2位までに出場権が与えられ、3位はプレーオフで出場権を争うことになる。状況はかなり厳しい。

しかし、中国の2002年以来となる本大会出場への意気込みは、サッカー強豪国を揃える欧州や南米にはもちろん、国際サッカー連盟(FIFA)にも伝わっているようだ。

「最終予選の組み合わせが決定したときに、グループA内で中国は“安パイ扱い”でした。実際に苦しい展開が続いていましたが、3月23日にホームで韓国に勝利し、周囲の評価も変わってきました」(専門誌記者)

中国はその韓国戦で万全を期すため、国内リーグ戦の日程を前倒ししている。代表メンバーのコンディションに配慮したのだが、国内リーグの日程変更は直前に決定された。日本ではとても真似できないやり方だ。

「豊富に資金があるからこそ可能な行動でした。金がなければ、チケットの払い戻しや臨時販売に対応できません」(同・記者)

中国の“爆買い”もここまで来ればすごいという言葉しか出ないが、資金力を見せているのはそれだけではない。中国がW杯の開催国になるとの声も、欧州各クラブから出始めたのだ。

経済大国でなければW杯は開催できなくなる

W杯は2026年大会から出場国数が32カ国から48カ国に拡大され、本大会の試合数は16試合増の80試合になる。試合数が増えるということは、開催国は使用に耐えうるスタジアムを数多く用意しなければならない。選手の宿泊するホテルや、各国の取材メディア、観戦客も大幅に増える。スタジアムだけではなく、それ相応の宿泊施設や交通網の整備も行う必要がある。

FIFAが定めている試合会場の規模は《収容可能人数6万人以上》。現行は10会場ほどの確保が、開催国の目処とされているが、それだけの大きな会場を揃えられて、なおかつ大会後も維持していくとなれば、立候補できる国もおのずと限られてくる。

「ロシア大会の次の2022年大会はカタールで開催されるので、2026年と2030年の大会はアジア以外で開催されると目されていましたが、状況が変わってきました。特に2030年大会はW杯開催100周年の記念大会です。歴史的意義の高い2030年大会の開催権を狙っている国もありますが、爆買いの流れで中国企業は欧州各クラブにも出資を始めており、『2030年は中国開催』という声が欧州にも出始めているのです」(特派記者)

豊富な資金で蹂躙していくかのようなやり方には、不満をもらす向きもないわけではない。だが、中国がメモリアル大会の爆買いを正式表明する日はそう遠くないようだ。

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