なぜロジックツリーは使われないのか? ハイパフォーマーの仕事の仕方 (2/3ページ)
――「目的の設定」が大事になると思うのですが、これを経験したことがないまま社会人になった人は設定の仕方から勉強しないといけないわけですね。
安澤:そうです。先ほどの会議の目的に関しても、様々な目的が考えられます。どれが正解というものではなく、その時の環境やステージによって変わるものです。そういう複雑な事象を整理して、「これを目的にしよう」と一つ一つの仕事で意思決定をすることが高いパフォーマンスに繋がります。
この意思決定をするために有効な道具がロジックツリーです。複雑な問題を整理して、自分の中で取り組むべきことを絞り込む上で欠かせません。しかし、これほど多くの本で紹介・解説されているにも関わらず、実務の現場では全くと言っていいほど使われていません。いくら本を読んで勉強しても身につかないのは使わないからです。
なぜ使えないのか?というと、「抜け漏れなく作成しなければいけない」「ちゃんと考えなきゃいけない」と正しさを求めてしまうことにあります。「ロジック」「論理」なんて言葉を聞いた瞬間に、「難しい」と拒否反応を起こしている人もいますが、難しく考えすぎなんです。まずは稚拙でもいいから紙に書き出して使い始めることが大事ですし、実は誰もが生活の中でやっている「場合分け」とかをしているに過ぎません。
そうやって脳みそに汗をかかないと、思考力は手に入りません。筋トレと同じです。そう言った考えることをせずに、安易に「答え」だけを求めている人は、無駄なことをしていても気がつきませんし、生産性の低い仕事をしています。
ある程度考えてやるべきことが整理できたら、意思決定をしてすぐに実行をする。そして、軌道修正をするというサイクルを早く回すことが生産性を高めていきます。
――ここまでのお話の中で、安澤さんがコンサルティングをしてきた企業の話が出てきましたが、「コンサルタント」ではなく「事業変革パートナー」と名乗っていらっしゃいます。それは一体なぜですか?安澤:私は、硬直化した企業が新しい方向に向けて舵を切れるように支援をしています。クライアントの社内には、「今のままではいけない」という漠然とした不安や「こっちに舵を切るべき」というおぼろげな方向性は存在します。