なぜロジックツリーは使われないのか? ハイパフォーマーの仕事の仕方 (3/3ページ)

新刊JP

しかし、自分の考えで行動できない現場リーダーが多いと、リスクを恐れたり、プライドを守りたい人間組織をなかなか動かせないのです。

そのような企業を支援する際に、いくら「正しいこと」を言っても変化は起こせません。本人たちに自分でその答えにたどり着いてもらわねばなりません。「コンサルタント」というと世間的にアドバイスをする仕事というイメージがあります。知識が豊富で、何か「答え」を教えてくれる存在です。そのような誤解を与えると仕事がしづらくなります。そこで、「パートナー」という位置付けを強調しています。

実際、企業の中に入って、同じ釜の飯を食うこともしなければいけないですし、その企業の常識に惑わされず客観性を維持しないといけません。企業の外でもない内でもない「縁」に立てた時に最も影響力を発揮できる仕事です。

――今、安澤さんが取り組まれている「営業革新プログラム」という営業の組織力を高めるプログラムもそうした姿勢がベースとなって生まれたものなんですね。

安澤:そうですね。売れないけれども実は売れるはずの商品はたくさんありますし、お客様からの問い合わせが来てチャンスだったはずなのにお断りを入れてしまったというケースもあります。「自社の価値を100%顧客に届けられていますか?」と問えば、向上余地はたくさんあるはずです。そういう課題に組織で向き合って、進化する営業組織を作っていくプログラムが「営業革新プログラム」ですね。

―― お聞きしたいのですが、安澤さんがこれまで読んだ本の中で、新任マネジャーにすすめたい本を3冊あげていただけますか?

安澤:まずは山岡荘八の『徳川家康』で、視座の高さを学べる小説です。新任マネジャーは現場目線が強くなりがちですが、経営者目線で考えることを疑似体験できるはずです。実際、現場と経営者は考えている時間軸や範囲が違いますからね。経営者の目線を持てないと、板ばさみになってしまいます。

次に、多様性を理解するという意味で『異文化理解力――相手と自分の真意がわかる ビジネスパーソン必須の教養』という、エリック・マイヤーさんの書籍をおすすめします。自分と違うタイプの人の考えを理解するための一助となるはずです。

最後は、内田樹さんの『修行論』ですね。学ぶということがどういうことなのかを考えるのに良い本です。仕事の目的、生きる目的、内田さんから学べることは多いと思います。

――ありがとうございます。では、読者の皆さまにメッセージをお願いします

安澤:この本の233ページに載っている「ダブルループ」の図表はぜひ見てほしいですね。「体験/成果」→「内省」→「法則化」→「新たな挑戦」というこのサイクルを実際に自分から体験し、身につけることが大事です。

良い戦略があっても実行されないという課題はどの会社にもあります。その問題をどう解決するか、ひいては目的は何なのか、実現したいことは何か、突き詰めて考えることから始めていくといいはずです。

(了)

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