秋津壽男“どっち?”の健康学「満員電車での猛烈な便意はどうすればいい?御飯を抜くより朝食後にトイレの時間確保を」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

急な用事で電話があり、電話を切ったあとでトイレに行っても、気がつくと便意は止まっているでしょう。もちろん下痢の際は別ですが、かように腸は脳に支配された臓器なのです。静寂の中、空腹で胃がぐるぐると音を立てた時、「恥ずかしいから止まってくれ」と思っても、胃から出る空腹音は止まってはくれません。しかし、腸は命令を聞いてくれます。

 ところが、脳が「ウンチを出せ」と言っていないのに、脳の別の個所が緊張感からプレッシャーをかけ、腸を暴走させる。これが過敏性腸症候群の仕組みです。満員電車の車内で排便をしたくなり「漏らしたらどうしよう」という緊張感が、腸を動かしているのです。

 おもしろいことに、過敏性腸症候群の人が出張で新幹線に乗った場合、トイレには行きたくなりません。これは「新幹線にトイレがあるという安心感」が、緊張感を消し去るからです。つまり過敏性腸症候群で困っている人は、可能ならトイレのある電車に乗ることです。たとえば総武線を使っている人は、少々遠回りをしてでも、トイレのない地下鉄ではなくトイレを有する総武横須賀線の快速電車に乗ること。また駅ごとにトイレの場所を覚えておくことも一つの手段です。自分の通勤ルートでトイレの使いやすい駅を覚えておき、トイレに近い車両に乗ると、安心感が緊張感をしのぎ、便意は以前ほど感じなくなります。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「満員電車での猛烈な便意はどうすればいい?御飯を抜くより朝食後にトイレの時間確保を」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 4/27号、過敏性腸症候群、“どっち?”の健康学、秋津壽男、トイレ、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
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