「人類の歩み」をこの目で 大英自然史博物館展に行ってみた (2/4ページ)
・種の起源
それと並行する形で、世界の動植物の生体を研究する事業も確立されます。
アジアやアフリカ、中南米の生き物を標本として採取し、その構造を分析する作業がロンドンで進められました。その中で「異なる種類同士の類似性」というものが取り上げられ、やがて「これら別々の動物は、もともとは同じ種類だった」と考えられるようになります。
世界各地から動物の化石が次々に発掘されたことも、それを後押ししました。動植物にはプロトタイプというべき種類が存在し、そこから少しずつ枝分かれして進化したのではないかという説です。
19世紀中葉、チャールズ・ダーウィンという学者が1冊の本を執筆します。タイトルは『種の起源』。その内容は、人間を含むすべての生物はわずか数種類のプロトタイプ的生物から派生進化したというもの。平たく言えば、「人間と猿はもともと同じ動物」ということです。
これがキリスト教の一派である英国国教会内部で取り沙汰されます。なぜなら、当時の聖書の解釈は「神は人間を最初から“人間”として創造した」というものだからです。人間と猿の祖先が同じだったということは、聖書には書かれていません。中には「ダーウィンの学説と聖書に矛盾はない」とする聖職者もいましたが、やはり宗教勢力の中ではダーウィンを非難する声が相次ぎます。
もっとも、ダーウィン自身もこれに完全な反論はできません。なぜなら、『種の起源』は明確な物的証拠がある上で書かれたものではなかったからです。
・「学会の黒歴史」ピルトダウン人事件
人間とチンパンジーの祖先が同じだったことを証明するためには、化石標本が求められます。