【週末博物館紀行】東京で「憧れのミュシャ」を尋ねる (2/3ページ)

GOTRIP!

その際、フスはこう言ったそうです。

「Pravda vítězí(真実は勝利する)」

この言葉は、今のチェコ共和国の標語になっています。そしてミュシャの作品も、フスの最期の言葉を土台に制作されました。

・アール・ヌーヴォーの「役割」

ところでミュシャと言えば、やはり「アール・ヌーヴォーの第一人者」という印象があります。

アール・ヌーヴォー作品の特徴をひとことで表すとしたら、「曲線の組み合わせ」です。まるで植物のツタが交差したような作風、そして女性的な印象が作品の中にあります。

アール・ヌーヴォーは「退廃的な美術思想」として異端視されてきた時代が長く続きましたが、現代の広告アートに絶大な影響をもたらしていることもまた事実。何しろミュシャのアール・ヌーヴォー絵画は、お芝居や商品の広告のために描かれたものですから。

美術における「退廃的」は決してマイナスポイントではなく、むしろ近世から近代に向けて飛躍する世界を見事に映し出したとも言えます。

そして、ミュシャの作品を始めとするアール・ヌーヴォーはハイブリッドなものでもあります。日本を含めた世界各国の作風を取り入れて成立した様式です。それ故に、ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーから攻撃を受けてしまったこともありましたが、「文化の国際融合」を促進させたという点でもアール・ヌーヴォーは高評価するべき美術運動なのです。

・対話と独立

話はチェコの独立闘争に戻ります。

この国が旧ソ連の衛星国から脱却し、本当の独立国として成立した「ビロード革命」の際、世界はその平和的手法を絶賛しました。

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