「11日目休場」稀勢の里を委縮させた3447万円の懸賞金の行方

週刊実話

 大相撲5月場所、東京・両国は連日、異様な興奮と熱気に包まれているが、横綱2場所目の稀勢の里(30)がついに、「11日目で休場」した。
 日馬富士も1敗(24日現在)で全勝は白鵬一人。果たして賜杯を抱くのは誰か?

 途中休場となったが、稀勢の里は人気のバロメーターである懸賞の数もダントツ。場所前の時点で、わざわざ稀勢の里の取組を指定した懸賞の申し込み数が608本にも上った。1本につき56700円だから、もし全勝していたら優勝賞金1000万円の3倍以上、3447万円あまりにもなるところだった。
 「初日の申し込みも70本以上になり、取組の進行に差し支えが出るため、協会が複数懸けていたところを減らすように要請するなどして53本(このほかに、その日のファンの投票で決まる森永賞がある)に抑えました。まさに異例尽くめです」(担当記者)

 かつて平幕の懸賞王と呼ばれた高見盛の師匠、先代東関(元関脇高見山)が、「みんな、うちの高見盛の懸賞を目当てに目の色を変えて向かってくる。かわいそうだよ」と、こぼしたことがあったが、ただでさえ注目を集めているのに、こんなありがたい副賞までつけば、ターゲットとなるのは必至。逆に、先場所痛めた左上腕部がまだ十分に回復していない稀勢の里にとっては、二重、三重の足枷となっていたのは察するに余りある。
 「案の定、初日、ベテランの嘉風に痛めている左腕を攻められて完敗し、勝った嘉風は54本(手取り162万円)の懸賞を手にしました。嘉風は『今日は母の日なので、妻にカーネーションを500本買って帰る』とニコニコ顔。今場所はツキもないようで、4日目には遠藤が足を滑らしたところをはたき、逆につけいられて押し出されてしまいました」(協会関係者)

 まさかの稀勢の里の途中休場で、すでに懸けられた懸賞はどうなってしまうのか? 途中休場の場合は、協会が懸賞金を掛けている企業に連絡して他の取り組みに変更するか、休止するか選んでもらうようになっている。そのあと始末で協会がてんやわんや状態になっているのだ。

 「相撲が取れるなら出ないとダメ。それが横綱の責任。全部勝て、とは誰も思っていない」
 横審の北村正任委員長は、このように後押しした。

 初めて直面した横綱の試練。稀勢の里よ、怪我を完治させて次の7月場所(名古屋場所)で無念を晴らせ。

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