今後、不動産の9割は価値を下げる!? 最新の不動産市場の動向 (2/4ページ)

新刊JP

たとえば、本書では、「どこに住むか?」のひとつとして、「居住誘導地域」の話が挙げられている。

一時期、「消滅可能性都市」が話題になったが、本格化する人口・世帯減を見越して、各自治体は「人口密度を保つ地域/地価の維持・上昇を目指す地域」と「そうでない地域」とを線引きするようになる。

「居住誘導地域」は、「人口密度の維持を宣言する地域」を指す。
これは、自治体が居住者を誘導したい地域、と言い換えてもいいだろう。だが、自治体が本当に言いたいことは、その逆だ。
「この地域以外では、人口密度を維持できません」ということなのである。

自治体はこれから、当然のように人口密度の高い地域への開発や維持に注力していく。
すると、「居住誘導地域」から外れた地域のインフラ修繕などは後回しになる。
そうなれば、金融機関も積極的な融資をしてくれなくなるなど、居住者にとってデメリットが大きくなるのだ。

こういった事情を知らずに不動産を購入したり転居先を決めたりすると、目も当てられない事態に陥る。
不動産を、単純に「住むためのもの」と考えている人でも、どこに住むかで行政の支援は変わるし、住宅の種類によってライフスタイルや必要なお金は変わる。また、不動産を将来的に資産運用したいなら、さらに多くの知識や情報が必要になる。
本書は、どちらの人にとっても有益な情報ばかりだ。

■賢い住宅選びのコツとは?

本書では、不動産の資産としての側面の話がかなり踏み込んで語られているが、やはり多くの人にとって気になるのは、「住宅を選ぶときは、何に気をつければいいの?」ということだろう。

まずは、マンションの場合。

もっとも重要なのは「マンション全体の管理状態」だ。

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