クリスチャン同士で国際結婚をしたハトコと、葬儀における宗教上の問題

心に残る家族葬

クリスチャン同士で国際結婚をしたハトコと、葬儀における宗教上の問題

実母の従妹が亡くなった時のこと、母にとっては若すぎる従妹の死そのものですでに打ちひしがれていたというのに、喪主にあたる夫婦の態度で母も身内も激怒。何故かというなら、喪主はアメリカ人とその妻(私の再従姉(はとこ))でクリスチャンだったからです。

アメリカ人と結婚したしたハトコはクリスチャン夫婦

■宗教が違えば、葬儀も変わるが…

彼らによると「喪服を着る」「お坊さんを呼ぶ」「仏教における葬儀の手伝いをする」すべてが禁止事項だそうで、もうすぐお坊さんが来るというのに仏様にご飯もあげていない、再従姉は他の部屋で部屋着のままくつろいでいる。

仕方なく出来るだけのことを身内で用意し、なんとかお経をあげていただき、さて、と思った時のこと。なんとアメリカ人夫が喪服を着て、一人ひとり参列者を回り、正座をしながらビールを注ぎ始めたのです。和やかな席となり、心から「ありがたい」と思いました。

自分の母親が亡くなったというのにしきたりに習い動かない妻(再従姉)に反し、おおもとのクリスチャンである夫が義母のためしきたりを破り、頭をさげながら礼を尽くしてくれている。

■宗教が違っても慕われていた

そのアメリカ人夫は59歳という若さで昨年亡くなりましたが、その際にも妻(再従姉)は「お金がかかるから葬式はやらない、来ないでくれ」、献花くらい、と思っても「要らない」の一点張り。非常に淋しい別れとなりました。

故人(彼)は非常に気を遣うほうで、それでいていつも明るく、社交的、時間が空けばバーベキューのお誘い、英語講師をしながら音楽活動やラジオ番組もこなし、3人の男の子の良き父でもありました。いまだに彼の義母への心づくしがつまったお葬式が忘れられません。

■最後に…

宗教とはなんのためにあるのか。まずは「人の心を救うためにある」のではないかと思いました。そのためには、故人が何を望んでいたか、どうしたら喜んでくれるか、どうしたら参列者に礼を尽くせるか、どう故人を偲ぶか、そのためにも今現在は多様な「葬式」形態が存在し、心が軽くなります。終活もしやすくなりました。

ところで、私の義父は仏式にこだわり、さらに自分の墓石は「東」だか「西」に建てろと墓地も指定していましたが、さて、なんと言っていたやら。私や私の実母のようにエンディングノートを作って終活してくれているとありがたいのですが。。。

「クリスチャン同士で国際結婚をしたハトコと、葬儀における宗教上の問題」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧