安倍政権が奏でる「崩壊の序曲」 (4/4ページ)
ここ最近おとなしかった石破茂元地方創生大臣が、自派閥のパーティで「未来永劫続く政権は絶対にない」と、総裁選出馬の狼煙を再び挙げたのを皮切りに、野田毅氏、村上誠一郎氏といったベテランも、税制問題の勉強会という名目で会合を待ち始めている。
「5月3日、安倍さんが読売新聞のインタビューと、改憲を目指す団体の会合に寄せたビデオメッセージで、これまでの経緯を無視して“改正憲法は東京五輪開催20年施行を目指す”などと個人的に言及したことが象徴的ですが、権力を頼みに個人的な好みや思いを実現し、プロセスなどすっ飛ばせばいいという考え方は、さすがに党内でも敵を作っています」(前出の角谷氏)
そして、もう一つ、安倍首相は大きな地雷を踏んでしまった。
「天皇陛下の生前退位を巡って、その制度化を求める陛下の意向を無視して“一代限りなら認める”という上から目線の結論を押しつけたり、政府の有識者会議で、“天皇は祈ってだけいればいい”という発言が出るなど、皇室軽視の本音が目立ち始めました。これを契機に、安倍政権は従来の支持層からも見放される可能性があり、ひいては憲法改正の行方にも大きく影響しかねません」(民放局記者)
まさかの“最強政権”の高転びもありうるのか。角谷氏は、その可能性は「現状では非常に低い」と語るが、一寸先は闇。加計学園の“内部文書”の流出経路に関して飛び交う不穏な噂からは、“まさか”がある可能性も匂ってくる。
「あの文書は、なんでも官邸主導で決められることに反発した官僚のリークという見方もあるんです。文書を“本物”と証言した前川前事務次官は、そもそも官邸が“お墨付き”を与えたような文科省職員の天下りが発覚するや、トカゲの尻尾切りのように責任を押しつけられて辞任した人物。次は我が身と思っている官僚も多いはずです。“伏魔殿”である霞が関が牙をむけば、さらなる爆弾が炸裂してもおかしくありません」(全国紙政治部記者)
長期政権の“ゆるみ”が指摘されてきた安倍内閣。崩壊への最後の一押しは、首相自身の“ゆるみ”になるのかもしれない。