芸能人の権利を守る組織「日本エンターテイナーライツ協会」発足 (2/2ページ)

まいじつ

これが奴隷契約の温床になっているのです」(芸能関係者)

アメリカにはすでに俳優組合があり、俳優の労働環境が徹底して守られている。

組合員の俳優は1日の労働時間が定められている

1933年にアメリカで設立された映画俳優組合『SAG(現:SAG-AFTRA)』は、約16万人の組合員を抱えている最も有名な俳優組合だ。アメリカの映画業界は移民によって成り立っていた歴史があり、そういった移民が自らの地位と権利を確立するために生まれたのがSAGだった。

「SAGの組合員だと、飛行機を使うときに8時間以上だとファーストクラス、3時間ならビジネスクラス。また1日の労働時間や、金曜は何時以降は仕事をしてはいけないなど、事細かい規定があります。これは日本とは違い、アメリカでは『パブリシスト』という取材の対応やイメージ管理をする広報担当と個人契約をしていることが挙げられます。もちろん、芸能事務所に当たるエージェントと契約をするのですが、完全コミッション制(出来高制)です。エージェントは、クライアントのギャラの15%程度を取ることで利益を得ており、俳優は決まった給料をもらえません」(ハリウッド事情に詳しいジャーナリスト)

エージェントは仕事を取ってくるだけで、芸能人の管理などは行わず、芸能人は別にマネジャーを自費で雇い、レッスンやヘアメイクなども全て自分で雇っている。日本の芸能事務所はマネジャーを用意し、レッスンなども費用も負担しているところが大半だ。

芸能界のシステムがこれだけ違うのだから、日本でハリウッドのようなことはできないだろう。

いずれにせよ、奴隷契約のようなシステムは改めないといけない部分である。特に日本の芸能界は、若い年齢で働き始め、その世界しか知らず、法知識のない人が多いのだから…。

【画像】

Praisaeng / PIXTA(ピクスタ)

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