ほぼ100%嗅ぎ分ける!? がん探知犬が反応する“がんのにおい”とは (4/4ページ)
がん化前の段階の早期特定
陽性と判定できるがんのステージも、超初期や、はっきりがん化する以前の異形成の段階から拾えるとも言われております。
検査負担の改善
検体は尿や呼気であることから被験者にとっても検査の負担が少ない、スクリーニング検査として非常に優れたものになる可能性を秘めています。 現在のがん探知犬における課題

数が少ない
存在するがん探知犬の数はわずかで、日本国内には 5頭です。
検査体制が整っていない
1頭あたり行える検査の数は数例であり、人間が大規模にスクリーニング検査として行うには検査体制が整っていません。
時間とコストがかかる
がん探知犬を育成するには 1頭あたり3年程度、500万円のコストを要し、育成・訓練ができる場所も限られています。
がん探知犬が広く認知され、育成や普及に理解と資金が集まることが期待されています。
犬の寿命
犬の寿命を考えると現役で活動できる年数はさほど長くありません。
VOCsの正体の早期解明
がん探知犬が反応しているVOCsの正体を科学的に突き止めることで、早期の大規模検査への応用が可能になることが想像されます。
こちらの研究も、今後に期待したいところです。 最後に獣医師から一言

盲導犬や聴導犬、セラピードッグなど、従来から人間のために働く職業犬の存在は知られていますが、今回のがん探知犬のように犬の嗅覚で人間のがんを発見できるというニュースはとてもセンセーショナルなものでした。
どの職業犬も、優れた働きをみせる一方でその特殊さから育成までの長い訓練期間、莫大な費用などが課題とされています。
今後も犬の愛護の観点に則りながら、こうした普及活動が広く認知されていくことを期待します。
(監修:Doctors Me 獣医師)