頭痛薬に「がん予防」効果!? 世界で研究進む (2/3ページ)

日刊大衆

16年1月、今度は同様の対象患者数を一挙に7000人に拡大し、4年間アスピリンを服用してもらう“追試”を行うと発表している。「アスピリンに大腸がんの予防効果が期待できるとしても、国民全員に投与するとなれば巨額の資金が必要。そこで、どういう条件なら効果が顕著なのか調べ、投与対象を絞るのが、この追加臨床の目的です」(前同)

 日本の部位別がん患者数で最も多いのが、この大腸がん。それに加えて、「極めて死亡率が高い膵臓がんにも効果があるという研究もあります」(同)

 まだまだ研究の途上ながら、期待は大いに持てる。「何しろ、海外の臨床試験では、すべてのがんの死亡リスクが約20%減少したという結果も出ているほど。今も、研究が進められています」(厚労省詰め記者)

 ところで、その“抗がん”のメカニズムとは? 「アスピリンには、そもそも“抗炎症効果”があります。炎症や腫瘍の形成に関わる『コックス2』という酵素の働きを阻害するので、がんの発生を抑えるとの話もあるのです」(牧氏)

 これだけでも夢のような話ではあるが、期待される効果は、実は他にもある。アスピリンには血液を固める血小板の働きを抑制する作用があり、これが、心筋梗塞や脳梗塞を発症した患者の“再発予防”になるのではないかといわれているのだ。さらに、「再発予防だけでなく、そもそも、これらにかかっていない人の予防にもなるのではないかと、臨床試験も実施されました」(前同)

 16年11月、奈良県立医科大学の研究グループは、心筋梗塞などの心血管病を発症していない糖尿病患者約2000人を10年以上、追跡した結果を発表。「服用量は一日100ミリグラム。02年に臨床を開始し、08年、“効果は認められない”と発表。しかし、65歳以上に限れば約20%減少という有意差が見られたことから、さらに8年間“追試”を実施した。

「頭痛薬に「がん予防」効果!? 世界で研究進む」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る