世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第228回 PB黒字化目標で「小国化」する日本 (3/3ページ)
図の通り(※本誌参照)、日本政府の債務残高('15年時点)は名目の金額で1872年の3740万倍!(※3740倍ではない)。実質でも1885年の546倍! になっている。それにもかかわらず、日本政府はいまだかつて「財政破綻」をしたことがない。
そもそも、資本主義国においては、企業や政府の債務は増え続けるものなのだ。特に、企業が債務を増やしてまで投資をしようとはしないデフレ期には、政府が財政赤字を拡大し、国内の需要(消費+投資)創出に努めなければ、国民がひたすら貧困化してしまう。何しろ、誰かが支出しない限り、誰の所得も創出されないのである。
財務省が主導する財政破綻論を払拭できず、このままPB黒字化目標が維持された場合、政府は財政拡大による需要創出ができず、デフレ脱却も果たせない。PB黒字化目標は、今、この瞬間もわが国を「小国化」しているのである。
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。