【高校野球】《スペシャルインタビュー》好素材・東晃平(神戸弘陵)は「好投手激戦区」の兵庫を勝ち抜けるか!? (2/2ページ)

デイリーニュースオンライン

■ドラフトに向けてあとは勝つだけ!

 東は178センチ71キロ。2月下旬に練習試合を見た際には細身の印象があったが、わずか4カ月で胸板が明らかに厚くなった。昨年までは自宅から通学していたが、今年からは寮に入り、勝負をかけている。

「体への意識が変わりました。寮では夕食後もおにぎりなんかが用意されているので、積極的に食べるようになりました」(東)

 ユニホームの肩口はピチピチ。しなやかさに迫力も加わりつつある。この好素材に残る必要なものは「勝利」の二文字だ。

「ランナーを背負ってからの投球にも信頼感があります。でも、ドラフトで指名されるかどうかは夏の勝利にかかっています。チームにも『同級生をプロにいかせたかったら夏は勝つしかない』と伝えています。最後は『勝てる投手』になれるか。そこが東の分岐点ですね」(岡本博公監督)

 ただ一抹の不安もある。春の兵庫県大会地区予選で腰を痛めて戦線離脱。6月に復帰したばかりだ。

 練習試合の履正社戦では西の大砲・安田尚憲から三振を奪い、最速142キロを記録するなど上々の復帰を果たしたが、3回に4失点とつかまった。

「3回で腕がパンパンになりました。今は5回はいけるところまで戻っていますが、ペースを上げて調整しています」(東)

「これまで東に助けられた試合がたくさんあった。今度はほかの投手も野手も総動員で本調子に戻るまで支えていきます」(繁戸翔太主将)

 昨秋にはセンバツ4強の報徳学園との練習試合で7回無失点の好投を見せた。もともとスタミナには自信のあるタイプだ。

 神戸弘陵は東のケガもあり夏のシード権を獲得できず、関西学院、市尼崎と同じ第2ブロックに入った。今夏の兵庫大会は16ブロックに分かれて4回戦までを戦うが、大会屈指の激戦区だ。勝ち上がれば、17日に昨夏の覇者・市尼崎と対戦する可能性が高い。

 東の第一志望はプロ。夢を叶えるためには出色のストレートとキレ味鋭いスライダーで三振の山を築くしかない。隠し玉から注目投手に成り上がれるか。激戦区・兵庫で実力を証明したい。

取材・文=落合初春(おちあい・もとはる)

【関連記事】
「【高校野球】《スペシャルインタビュー》好素材・東晃平(神戸弘陵)は「好投手激戦区」の兵庫を勝ち抜けるか!?」のページです。デイリーニュースオンラインは、黒田倭人西垣雅矢東晃平高校野球野球太郎スポーツなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る