美容整形と幸せ……第6回「美容外科で働きたいと思うあなたへ」(看護師・現役風俗嬢 yuzuka) (2/4ページ)
私の勤めていたクリニックは教育制度が充実していましたが、それでも「ちょっと点滴打ってきて」「ちょっと回復状況見てきて」なんていう、看護師として当たり前の「視点」や「技術」が、その日のうちから求められました。
小さいクリニックなんかは、これがもっと著名です。採用側がほしいのは、「ただの人」ではなく、「看護師」なんですよね。
それも「点滴や注射」は、恐らくどの分野よりも「洗練された技術」が求められます。ビタミン点滴や、静脈麻酔時のルート確保。迅速な対応が求められる上に、「患者層」を考えれば、打てれば良いってもんじゃない。失敗なんて、絶対に許される雰囲気ではありません。白くて細い腕に、注射の失敗で内出血を作るなんて、想像しただけで背筋が凍りそうです。芸能人やモデルが来院される機会も多いですが、そういう方を相手にする時は、尚更です。
一般科での臨床経験なんて、美容とは関係がないから…。と思ってしまいがちですが、看護は全ての分野同士が、繋がっています。「一般科」で身につけるスキルや看護師の勘って、どこに行ったって、生きるんです。点滴の刺入部を見て、モニターを見て、患者さんの術部や顔色を見て。「あれ?おかしいな」と思える感覚。あれも、最初からあるわけではなく「経験」から身につくもの。
新卒って、厳密にはまだ「看護師」ではないんですよね。プロの目を持っていない。卒業して、少しづつ「看護師」になっていく。新卒でいきなりクリニックに就職して、「看護師としての目」を当たり前に求められるって、とても怖いことだと、私は思います。ただでさえバタバタしている日常の中で、点滴もまともにできない新人が入ってきたら…。「そんなこともできないの?」って目で見られるのは、間違いありません。
自分のためにも、患者さんのためにも。病棟で「看護師」になってから。「看護師としての目」を身につけてから。美容外科への転職を考えるのが、ベストではないでしょうか。
美容外科は看護師の墓場?美容外科で働く時にひとつ、リスクとして知っておいて欲しいデメリットがあります。それは、「美容外科での勤務歴がいくら長くても、看護師としてのキャリアにはならない」ということです。