森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 高等教育無償化をどう支えるか (2/2ページ)
さらに、もう一つのアイデアは、奨学金の返済額を就職後の所得に応じて変化させるというものだ。しかし、これでは社会全体として、高等教育を支えることにならない。
私が一番望ましいと思うのは、高等教育無償化の財源を教育国債の発行でまかなうことだ。教育は投資だから、将来の経済成長で返済すればよい。ただ、この方式は、国民の多くが日本の財政は破たん状態だと思い込んでいる現状だと、コンセンサスを得にくい。
安倍総理は、高等教育の無償化を含む憲法改正の自民党案を年内にもまとめようとしている。だから、無償化の財源についても、早急に国民的議論を開始しなければならない。
高等教育の無償化は、ある意味で、国の形を変えるほどの大きな問題だ。それを官邸だけの独断で決めてよいはずがない。残された時間は短いのだ。