古文書から紐解く巨大地震発生デー 最終弾 (4/4ページ)
火山性とも考えられるが、中央構造線の周辺では地震の発生が集中しており、その延長線上にある首都圏への影響も心配されるのです」(前出・島村氏)
首都圏を襲う巨大地震としては他にも、茨城県南部が「地震の巣」とも呼ばれ、近々、ここを震源とした直下型が起こるとも言われている。
「茨城県南部の地下では、陸側のプレートの下に太平洋プレートとフィリピン海プレートの2つのプレートが沈み込んでいる。そのためひずみが溜まりやすく、プレートの相互作用で地震が起きやすいと言われているのです」(前出・サイエンスライター)
政府の中央防災会議は、同地域を震源としたM7.3の地震を想定しており、2020年までにその直下型が起きる確率を100%とする専門家もいるほどだ。
文部科学省の公式見解では、南関東でM7クラスの地震が発生する確率は「30年以内に70%」。その具体的な例は、東京湾北部地震のほか全部で18ある。
「M7クラスの地震は、東京や神奈川などの南関東で平均28.3年に1度起きている。直近では、1987年の千葉県東方沖地震がそれに当たります。今年はすでに30年が経っているため、南関東の地震はいつ起きても不思議ではないのです」(同)
中央構造線は、群馬県下仁田、埼玉県寄居、そして茨城県鹿嶋へ抜けているとの指摘もある。つまり、活性化している中央構造線絡みの地震が、茨城県方面で突如、発生する可能性もあるということだ。
《相模国、武蔵国ではすべての建物が壊れた。百姓の圧死多数。相模国分寺では本尊など仏像が破損し、地震直後の火災で焼失してしまった》
平安時代に編纂された歴史書の『三代実録』にこう記されているのは、878年に南関東を襲った相模・武蔵地震(推定M7.4)の様子だ。
「震源は神奈川県を走る伊勢原断層と見られています。直下型とはいえ、安政江戸地震も震源は墨田区近辺。首都機能が集中する東京の真下を震源とした地震が起きた場合はどうなるか。想定外の事態が方々で起こることは間違いないでしょう」(同)
その場合、倒壊したビルの下敷きになる人もいるだろうが、ビルが首都高速にもたれかかり、走行中の車を巻き込むことも考えられる。木造家屋の多い下町方面は火の海となり、火災旋風の発生も十分に予想される。
「内閣府が公表した首都直下型の被害予測は死者2万3000人となっているが、それどころでは済まないというのが、多くの専門家の見立てです。直下型では緊急地震速報は役に立たず、突然にして爆発的な揺れが襲う。電車も震度7の場合は90%以上が脱線するとされる。大混雑の地下鉄施設は40分で予備電源が停止し、一気に二酸化炭素濃度が上がる。複合的な被害で10万人単位の犠牲者が出るとの見方もあるのです」(社会部記者)
果たして、その地震が起きた際、後世にどのような記録として残されるのだろうか。