天才テリー伊藤対談「香西かおり」(3)演歌の若手たちは今大変なんですよ (1/2ページ)
テリー 民謡歌手としてはどのぐらい活動したんですか?
香西 まるまる4年ですね。そのあと、2年間のトレーニングを積んで、88年にあらためて演歌歌手としてデビューしました。
テリー そして91年に出した3枚目のシングル「流恋草」が大ヒット。あっという間に売れっ子になっちゃった。
香西 そうですね。ありがたいことに、この歌で「香西かおりという歌手がいるよ」っていうことを皆さんに知っていただけました。
テリー 大ヒットすると、生活も変わるでしょう?
香西 う~ん、どうなんでしょう‥‥。今思い返すと、ただただ忙しくなった印象しかないですね(笑)。本当にキャンペーンや地方営業ばかりで、お家に帰る時間がなくって。ただやみくもに走り回ってました。
テリー しかも、この曲で紅白にも初出場ですもんね。そう考えてみると、香西さんって、ずっと恵まれているんじゃないですか。仕事の浮き沈みがあんまりない印象なんだけど。
香西 そうですね、ずっと何となく芸能界にプカプカと浮いてます(笑)。私たちの世代って「永遠の若手」なんですよ。何しろ下の世代が育たないものですから。
テリー 香西さんの世代っていうと、あとはどなたが?
香西 藤あや子さん、坂本冬美さん、伍代夏子さん。あと、少し下だと長山洋子さんとか。
テリー すごい! 確かにそうそうたる顔ぶれだ。たぶん、若手は相当怒ってると思うよ、「こんな牙城、崩せるか!」って(笑)。
香西 アハハハハ! いつまでたっても、いなくならないから。この世代は、音楽祭やテレビの歌番組がたくさんあった華やかな時代に、ギリギリ間に合っているんです。