ジャニーズはなぜ不倫や淫行騒動と無縁?ジャニー喜多川の決意|平本淳也のジャニーズ社会学 (3/4ページ)

デイリーニュースオンライン

■ジャニーさんが「もう男の子だけにする!」と決心したワケ

 ジャニーズは所属タレントに恋愛の噂が立つのを異常に嫌う。過去にはこんなエピソードもある。その昔、ジャニーズでは「女性のタレント」も存在していた。70年代後半から80年代の半ばまで3グループに計5人の女性がメンバーとしてデビューしている。しかし、いつの間にかジャニーズと言えば”男だけの世界”になってしまった。その理由は当時、ジャニー喜多川さんは公式に発表している。

「男の子と女の子が一緒にいれば嫌でも噂は立つ、例え何もなくてもファンの気持ちは落ち着かない。だったら、そういった”スキャンダルの元”となる状況や環境を作らなければいい」

 これが公式なコメントだった。つまり、スキャンダルを未然に防ぐことに考えをおいたジャニーさんの結論だった。噂のひとつでも「スキャンダル」とされていたのは今と大して変わってないが、当時は芸能界や芸能人という世界は現在より遥かに華やかにイメージングされていて、「アイドルはトイレに行かない」という崇拝じみた妄想もあったくらいだ。

 ジャニーさんはそんな華やかなイメージを大切にしたいという真摯な理由から、ジャニーズのアイドルは王子様であり、そして王子様は皆のものとして存在する……というイメージを徹底していくことになる。そこから生まれる疑似恋愛こそビジネスの原点であり、その妄想を傍らで邪魔する存在があってはならない。そのためにも可能な限りスキャンダルは未然に防ぐという姿勢がジャニーズにはある。

 同じグループどころか、所属する事務所が同じというだけでもファンの心境は落ち着かないことを知ったジャニーさん。人気タレントであればあるほどヤキモチや嫉妬によって恋の噂は生まれ、いくら火種がなくともノロシのような噂が立ち上がってしまう。それなら、その可能性はできる限り排除をすべきと懸念したジャニーさんが「もうっ、男の子だけにする!」と決心したことがジャニーズの歴史を大きく変えた。ジャニーさんが単に少年が大好きだったというだけではない……決して(笑い)。

 そんなジャニーさんも最近では、タレントの結婚についても良い相手に恵まれたならそれを邪魔するようなことはしないし、決断は本人に任せるという、タレントへの信頼感をコメントしている。実際にはそう簡単なものではないが、ジャニーズの上の世代、つまり近藤真彦を筆頭に東山や岡本健一、そして木村拓也にTOKIOの面々らが所帯を持ってくれたことによって、下の世代はかなり精神的に楽になっている。実際に中居正広も「木村が結婚してくれたら(下の)皆が楽だよ」と公言していたほどだ。

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