やくみつるの「シネマ小言主義」 知らなかった! マクドナルド誕生の裏話 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』 (1/2ページ)

週刊実話

やくみつるの「シネマ小言主義」 知らなかった! マクドナルド誕生の裏話 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』

 世界中で隆盛を遂げているマクドナルド誕生の裏には、こんな「軒を貸して母屋を乗っ取られる」的なドラマが隠されていたとは!
 自分は、今も日常的にマックを宅配でとるくらいあの味が好きでして、これまでどれだけ食したことか。なので、ことさら興味深く、面白く見ました。というか、実のところ、マックのディープな負の歴史が語られるという触れ込みでしたので、まさか“マックの肉は◯◯の肉”みたいな噂の真相なのか!? と思って見始めたら、そうではなかったのでひと安心。

 さて、主人公であるシェイクミキサーのセールスマン、レイ・クロックが初めてカリフォルニア州で出会った頃の元祖マクドナルドって、家族みんなで食べる健康食を出す品質にこだわった店だったんですね。ただ、客を待たせない合理的な「スピード・サービス・システム」や、コスト削減の考え方は当時、すでにあったのです。
 しかし、たまたまセールスで訪れたレイが最も着目し、今日のようなフランチャイズビジネス化を目論む一番の目のつけどころは、その画期的なシステムではありません。
 それが何なのかは、見てのお楽しみですが、「真の創業者」=「ファウンダー」であるディック&マック兄弟でも気づかない点だったからこそ、レイ自ら、自身を「ファウンダー」と名乗るようになるわけです。

 50代の冴えないオッサンが、一代でマクドナルド帝国を築き上げるアメリカンドリーム話というのでもなく、きれいごとではすまされない成功の光と陰がしっかりと描かれていて、見応えがありましたね。
 とにかく、レイが隠れた価値を見出せなければ、遠い日本に住む自分がこんなにマックを食べることはなかったわけで、かくも歴史というのは「もし〜だったら」という偶然に左右されているのだな、と痛感させられます。もしあのとき、ホリエモンがフジテレビを乗っ取っていたら…と同様に。
 今や日本においても、薬屋やラーメン屋に至るまで、フランチャイズが席巻しています。自分の知り合いにも、そういうビジネスの拡大路線を画策する起業家がいますが、総じて何度失敗してもへこたれません。そして、まずはとんでもない大風呂敷を広げた後に、中を埋めていく。“自分と家族の食い扶持だけ稼げればいいや”と思う私のような個人事業主とは思考回路がまったく違いますね。

「やくみつるの「シネマ小言主義」 知らなかった! マクドナルド誕生の裏話 『ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツ』」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る