「米朝」戦争と「奇襲解散」選挙にまつわるエトセトラ|やまもといちろうコラム (2/3ページ)
■キーとなる政党は
アメリカにとっては、成長しすぎて党勢の利かなくなった中国、彼らに蚕食されかねない世界経済、金融をアメリカのコントロール下に取り戻すという発想がどこかにあり、また中国は東アジアは自分たちの権益であるという中国版モンロー主義的なバックボーンが形成されていてもおかしくはありません。しかしながら、航空宇宙からサイバー空間まで、中国の野心的な伸びはアメリカを凌ぐ状況になりかねない中で、アメリカが威信をかけて取り組むカードのひとつが北朝鮮問題であると見るならば「戦略なきトランプ大統領」の妄動とも言える挑発外交もひとつのベクトルが見えてきます。一口に読みづらいトランプ外交が「駄目だ」「最悪だ」と切って取るよりも、彼の本来の意志がかなり本気の「アメリカの国威を取り戻すことにある」と考えれば多くの事象を理解するのに役に立つ補助線となるのではないかと思います。
日本においては、リージョナルパワー、すなわち東アジアのプレイヤーの一人としてアメリカの同盟国というポジションでの関わりになります。それ以上でもそれ以下でもありません。現段階でアメリカ、韓国とともにオペレーションの具になる、政治的に可能な限りアメリカの支援に回るという選択肢以外、現実には残されていません。それ以外の行動を考えるという野心的な動きもなければ戦略的な余裕も残されていないというのが実情です。ゆるゆると国力を衰退させながら、可能な限りアメリカとともに行動して良いポジションを築く以上の利得がないため、せいぜいほんのりロシアと手を組んだり、中国のコントロール下に行きそうなASEAN諸国をアメリカ陣営に引き込もうとしたり、危機感を逆手にとって改革を進めてサイバー空間での権益や防衛力の確保に動く以上の何かは特にできないでしょう。