熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times ダルビッシュ有を獲得したドジャースのねらいとは? (1/2ページ)

週刊実話

 ダルビッシュ有が紆余曲折の末、3人のマイナーの有望株と交換でドジャースに移籍した。
 当初、レンジャーズは、ダルをド軍に放出する見返りに、ド軍からマイナーの最有望株ビューラー(先発投手)とバドゥーゴ(外野手)の2人を獲得することを希望していた。しかし、ド軍がそれを拒否したため、筆者はトレードが不成立に終わる可能性が高いとみていた(ド軍サイドも、一度は諦めムードに傾いていた)。
 だが、レ軍側が最後の最後で、希望する交換要員のグレードを下げたため、7月31日に期限ぎりぎりのタイミングで、トレードが成立した。

 メジャーリーグでは、ポストシーズン進出の可能性がなくなったチームが長期契約の最終年を迎えた大物選手を優勝争いするチームにトレードし、2、3年後、レギュラーに成長しそうな有望株数人を獲得することが多い。今回のダルのトレードも、典型的なそのケースと言っていい。
 7月末トレードで動く大物は、シーズン終了後FA市場に出ることが決まっているため、「シーズン後半の優勝請負人」「ポストシーズンでの強力な助っ人」として動くケースが多い。ダルも「ポストシーズンでの強力な助っ人」としての移籍である。

 ド軍はメジャー随一の金満球団で、先発投手の人材が豊富である。来期は5つある先発ローテーションの枠を9人の投手で争うことになる。そのため、ダルと長期契約を交わす可能性は低く、「3カ月限定移籍」になるとみられている。
 ドジャースは前田健太を一時リリーフに回したほど先発投手が豊富だ。しかも、今季は驚異的な勝率で勝ち進んでおり、地区優勝も確実になっている。それでもあえてダルを獲得したのは、ワールドシリーズ制覇を見据えているからだ。

 ド軍の先発投手陣は「トップレベル」の実力を備えた投手が2人(カーショウ、ウッド)と、「中の上レベル」の実力を備えた投手が4人(ヒル、マッカーシー、前田健太、柳賢振)という構成だ。今季、ペナントレースで驚異的なペースで勝利を収められているのは、「中の上」レベルの投手たちが、5、6回を2、3点に抑えれば、打線の得点力が高いため、ほとんどが白星になるからだ。
 しかし、強いチーム同士がぶつかるポストシーズンでは、「中の上レベル」を先発させてもなかなか勝てない。

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