【第7回】浮気や不倫、二股でもない“オープンな複数恋愛”をする「ポリアモリー」の私について(きのコ) (3/3ページ)
『ポリアモリー 複数の愛を生きる』深海菊絵(著)
主にアメリカにおけるポリアモリーの現状を紹介する著作です。
この本では、嫉妬を「独占欲からの嫉妬」「疎外感からの嫉妬」「ライバル意識からの嫉妬」「エゴからの嫉妬」「不安からの嫉妬」の5種類に分類して丁寧に論じています。
嫉妬はポリアモリーなライフスタイルにおける最も大きなハードルであり、この感情にどう対応するかが多くの人にとっての関心事となっています。
この5つでいうと、私自身は恋人が自分の知らない人と仲良くしていると、時々「不安からの嫉妬」を感じることがあります(一方で、独占欲はほぼないと言っていいと思います)。
他には、「ポリアモリーの実践に必要なのは『理性』『知性』『コミュニケーション能力』」という言葉が印象的でした。
アメリカにおけるポリアモリーとは、自ら選択するライフスタイルなのだ、ということが明確に分かります。
安定したポリアモリー関係にはコミュニケーションが欠かせないということはこの連載でも述べてきましたが、本書にもある「あなたは愛する人と『ちゃんと』交渉していますか?」という言葉に改めてはっとさせられました。
ライフスタイルとしてのポリアモリーって、どこまでも自分の自由と責任において他人との関係性を選択し構築していこうとする、ある種の自己表現のかたちなのだなぁと思います。
この本に書かれているポリアモリーってすごくハードル高そうだし、私もそうであるように、この本に登場する人々も悩んだり苦しんだりしながら試行錯誤し続けているということが見てとれました。
少なくとも、ライフスタイルとしてのポリアモリーは一時的な「遊び」とは違う、という主張はすごく伝わってきたし、それを主張したい人には、強力な支えとなる内容だと思います。
ポリアモリー当事者ではなく研究者によって第三者的な視点から書かれた本ということで、ポリアモリーを知らない人やポリアモリー当事者ではない人に対する説明材料としても、説得力のある内容となっています。
今回は、ポリアモリーに関する書籍をいくつかご紹介しました。今後もこの連載に関するご質問や「こんなテーマについて書いてほしい!」といったリクエスト、お待ちしております。
Written by きのコ