お母さんのお腹の中にいる状態の赤ちゃん・胎児にも相続権はあるの? (1/2ページ)

心に残る家族葬

お母さんのお腹の中にいる状態の赤ちゃん・胎児にも相続権はあるの?

今年の五月、筆者の知人夫妻が子供を授かった。結婚後から授かるまでの期間が長期に渡った為、知人夫妻の喜びも一入であり、筆者も大いに祝福させて頂いた。その際に件の知人からお腹の中に居る赤ちゃんには、相続権は有るか無いかとの質問を受けた。回答は有るとも言えるし、無いとも言えるのだ。今回は、胎児と相続税について綴ってみたい。

■胎児でも相続権は有するが、行使できるのは出産後

相続権とは人が亡くなった際、亡くなった人の財産等を相続する権利のことを言う。相続権を有するのは相続人と呼ばれ、亡くなった人は被相続人と呼ばれる。では、母親の胎内にいる胎児には、相続権が有るのかと言うと有ると言える。これは、民法第886条1項の規定により「胎児は、相続については、既に生まれたものとみなす。」となる為だ。つまり誰かが亡くなった時(相続が開始された)に、母親の胎内に居た胎児は、その時点で生まれたものとみなされるからだ。

しかし、である。前述に無いとも言えるとしたのは、民法第3条1項に「私権の享有は、出生に始まる。」と有るからだ。早い話が、相続権を含む全ての権利は、生まれないと発生しないということになる。矛盾しているが、民法上の規定であり相続税法も民法に準拠する為、相続の手続き上問題を抱えている。因みに、民法第886条2項には「前項の規定(1項のこと)は、胎児が死体で生まれたときは、適用しない。」と有り、死産の場合、相続権は発生しない。

■死後、相続税の申告期限に間に合わない場合は延長申請が必要

手続き上の問題とは、実際に相続の手続きが開始されるのは、出産してからとなる為、被相続人が亡くなった時から実際の手続きが開始されるまで、タイムラグが発生することだ。相続税の申告期限(十ヶ月間)に間に合えば問題無いが、もし間に合いそうも無いと判断出来る場合、税務署に相続税申告期限の延長申請をすれば、特別な事情に該当するものとみなされ(相続税法第27条他)るので、二ヶ月間のみ申告期限を延長して貰える。但し、若干の延滞税が加算されることに留意されたい。

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