ビートたけしの金言集「“悪い”や“怖い”といった評価でご機嫌!」 (1/2ページ)

アサ芸プラス

ビートたけしの金言集「“悪い”や“怖い”といった評価でご機嫌!」

 先日、殿が出演されたドラマの放送があり、後日、「いや~昨日のドラマの殿は悪そうでした。最初は憎たらしくてしかたありませんでした」と、“始めは嫌な悪役が、最後には共感できる人物”といった役どころを演じた殿に、素直な感想をぶつけると、

「そうか。そんなに悪そうだったか? ちょっと怖そうだったか?」

 と、やたら“悪い”といったワードに食いついてこられたのです。そうなんです。殿はなぜか、「悪い」そして「怖い」といった言葉で語られるのを好む傾向が確実にあります。

 わたくしがこの件について不思議に思うのは、数学と科学を愛し、今なお趣味で大学受験の問題集を解いたりしている、文字どおりクレバーな殿の中に、まるで北関東あたりの、歯の抜けた“昔はヤンチャしててよ、悪いこといっぱいしてきたぜ”と、今でもアピールしてくる“元ヤン気質”と同じ臭いを感じるからです。殿はかつて、

「昔悪かった不良が更生すると、『偉い。よく頑張った』なんていう風潮があるだろ。だけどそんなもん、はなから真面目にやってるやつが偉いに決まってるじゃねーか!」

 そうおっしゃっていました。が、「いやーこないだの○○の殿は悪そうでした。怖かったです」などと言われると、途端に“俺も昔はいろいろあったから、やっぱりにじみ出ちゃってたか?”といった感じで、明らかに機嫌がよくなります。殿ほどの方でも、ある意味、日本人が大好きな“ヤンキー気質DNA”が、組み込まれているようなのです。

 もう15年程前、とあるドラマで、“人でなし”と思えるほど悪い役を殿が演じられ、付き人として毎日撮影に同行していた時のこと──。長い撮影期間の中で、毎日楽屋でその悪役の衣装に着替える殿が、

「どうだ、悪そうか? 怖そうか?」

 と、わたくしに聞いてくるのが日課であり、そのたびに、「殿、相当悪いです。怖すぎて見てられません」と、ヘタしたら“バカにしてるのか”と思われかねない感想を返しても、

「そうか、怖いか。今日も悪そうか?」

 と、例によってご機嫌なのです。

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