真木よう子は誰に騙された?人気女優を利用した”怪しいプロジェクト”の顛末

デイリーニュースオンライン

Photo by Lara Cores(写真はイメージです)
Photo by Lara Cores(写真はイメージです)

 8月31日、女優・真木よう子(34)が所属事務所の公式サイトで写真集の制作・販売をめぐる騒動を謝罪するコメントを発表した。

「世間知らずの芸能人が業界ゴロにいいように担がれ金集めの道具にされた上、それが上手くいかなくなったら名前を出した本人ひとりだけが責任を取るハメになった。カネ、視聴者の信頼、Twitterのフォロワー、そしてテレビ局や事務所との関係。彼女が失ったモノは計り知れません」そう厳しく言い放つのは、芸能プロダクション関係者X氏だ。

「そもそも真木は”事務所が選んだカットが気に入らない”と見栄を切って、カメラマンと自主制作の写真集を計画したという経緯がある。それだけに今回は事務所側もお灸を据える意味で助けてくれない」と、真木が追いやられている窮地の深刻さを説明した。

 昨今、芸能事務所による「奴隷契約」や「接待強要」といった旧態依然の悪習が問題になっている。だが、芸能人が事務所の「庇護」を離れて、「自由」を得たと思った瞬間にさらに海千山千の業界ゴロはカネの匂いを嗅ぎつけてやってくる。

 真木が29日にドラマの撮影を突然キャンセルしたことも、また同日Twitterのアカウントを削除してしまったことも、自暴自棄ともいうべき行動の裏にはそんな背景が隠れているのかもしれない。

 今回から3回にわたって、真木は誰に騙されたのかを検証していきたい。真木を騙した業界ゴロの正体は誰なのか、また謝罪にまで追い込んだ「コミケ」と「芸能界」の関係、そこから浮かび上がる「金儲け」の仕組みも明らかにしていきたい。

■”ヌードあり”の真木とテレビ女優路線の事務所の対立が出発点?

 まず、騒動の時系列を追いながら、真木の行動と意図を確認しておこう。

 今月25日、真木はクラウドファンディング「CAMPFIRE」を利用して資金を集め、写真集を自主製作する計画『真木よう子、フォトマガジン出版プロジェクト』を立ち上げた。同サイトでは、個人プロジェクトであることを強調し、「出版社を挟まず、皆様の御希望の写真、ワタクシの本音。等、多数載せる(原文ママ)」としていた。

 そして写真集は「A5(天地210ミリ×左右148ミリ)」「オールカラー本文320ページ」「撮影=鈴木心、インタビュアー=吉田豪、編集=北尾修一」であると記していた。

「真木は29日に出した謝罪文の中で、企画の出発点に”事務所の規制”があり、写真集で思うような作品が作れない”ことがあったと明かしている。ずばり、真木は今回の出版で”ヌードをやってもいい”と考えていたようです。実際、真木はTwitterでファンとのやりとりの中で”(ドラマで)全話二桁取れたら脱いでもいい”と発言している。しかし、フジテレビで主演女優の道を歩んでいる真っ只中で、事務所はヌードNGの方針だった」(前出・関係者)

 真木は『ベロニカは死ぬことにした』(05年・堀江慶監督)でも惜しみなくヌードを披露し、自慰シーンまでやってのけている。真木にとっては「今さら何を清純派ぶる必要が?」という思いがあったようだ。真木のファンの希望に添える写真集を、という純粋な気持ちに嘘はなかったように思える。

■”ファンとの交流”ありきだったはずが、いつの間にか”単なる金儲け話”に?

 ここまでは、皆が納得して応援できる企画であった。だが、「今回はガチで裏無しで、冬コミへ応募しました故、落選してしまう可能性も有ります。その場合は直販で、購入出来るようにする予定です」と記載したことから、SNS各所でコミケ参加者を中心に批判の声が上がることになる。

 主な批判は「クラウドで資金を集めた写真集を基本自費出版のコミケで売るな」「ファンに会いたい? ファン交流にコミケを使うな」といったといったもの。さらに反感を買ったのは、予算が800万円だった点だ。コミケでここまで予算をかける刊行物は殆どない。これには「内訳が不透明すぎる」「ビジネスの匂いしかしない」と警戒心が一気に広まった。さらに、真木のサイン入り本が「ファンドひと口2万円から」だったことから、この夏にコミケで冊子を頒布し「定価2000円で買った3000人全員にサインした」タレントの叶姉妹と比べ、あまりにも商業的すぎないかと糾弾する声にエスカレートした。

「真木は仕事の合間にTwitterでの反応を見て愕然としたようです。6月28日からを始め、1日100件以上リプライを返すなど、芸能人の中では群を抜いて真面目に取り組んで、フォロワー数17万人まで育てていました。”身内”だと思っていたフォロワーから、褒められこそすれ、ここまでネガティブな罵倒が寄せられるとは思ってもみなかったようです」(前出・関係者)

 26日の22時、すぐにプロジェクトのページで「コミケへの認識」が甘かった点に関し、「出展」を「出店」したこと、また「頒布」を「販売」と記載したことを詫びている。だが、この時点ではまだ「フォトマガジンの内容に関しては、商業出版物ではできないようなことを含めて、自分の中のリミッターを外して、コミックマーケット頒布物ならではの内容に挑戦してみたいと思います」とコミケへの出展を諦めていないことを明らかにしている。

■SNS大炎上、そして、真木は”壊れて”いった…?

 しかし、その弁解が燃料となり、さらに批判は増え続けていった。28日の7時、真木は同ページに「ワタクシの気持ちを皆様に」と題して、芸能人は事務所に所属していてその規制があるために思い通りの作品が作れないこと、また事務所の方針でファンクラブを自分では運営が出来ず、コミケ以外にファンとの交流がもてないことなどを訴えた。そして「皆様からの見返りなんて初めてから今迄求めていませんでした。」と自分は利益を求めていなかったことを記し、「コミケではなく。皆様へ届く様にしたいです。」とコミケへの不参加を発表したのである。

 そして29日になり、真木は主演ドラマ『セシルのもくろみ』(フジテレビ系)の撮影をドタキャン。また同日、Twitterのアカウント名が「真木よう子」から「????騙された????」に変更されて鍵付きの限定公開に。さらにアカウントそのものが削除される事態に発展した。

「ドラマ撮影のドタキャンは、真木クラスの女優では普通ありえない話。さらに悪いことにドラマを休んだ日に真木はTwitterはイジってる。いかにネットで叩かれているからといって、打たれ弱すぎるメンタルは”いち女優”としても社会人失格だと関係者はカンカンでした。31日にフジテレビから”打ち切り”の発表があったことのも無関係ではないでしょう」(スポーツ紙記者)

 30日夜、真木はプロジェクトのページでファンブック自体の制作中止を発表した。「責任者である立場なのに、主導権を握れなかった、そして、今回、この様な騒動にまで発展してしまう事を予測出来なかった。全ては私の責任で御座います。」と意味深な言葉を残して、同案件も募集を終了した。

■真木を追い込んでいった男の正体とは?

 だが、お世辞にも世間を知ってるようには見えない女優・真木よう子ひとりで、クラウドファウンディングでの資金調達から、コミケを販路にした頒布まで企画できるとは思えない。知恵を付け、”そそのかした”人間がいるのではないか。

「同プロジェクトに”編集”として名を連ねる太田出版の北尾修一氏が首謀者です。雑誌『Quick Japan』の元編集長で、真木のプロジェクトを手土産に9月から『CAMPFIRE』の顧問就任が決まっていたともいわれています」(前出・関係者)

 真木が批判される発端になったあなりに高額な資金調達額も当初から”きな臭さ”しかない。

「企画を大きくプロモーションしたいCAMPFIREと北尾氏が最初の3000万円というのを決めた。それでありながら真木さんにはほぼノーギャラに近い提示だった。真木さんがマンガ好きだということで利用されたんです。世間知らずの女優を”自由な表現”などという甘言で御輿に担ぎ上げ、いざ炎上すると”責任はない”とまでに言い訳をする。その業界ゴロのようなやり口に、真木さん自身がようやく気付いたのが、ツイッターでの『????騙された????』のタイミングだったのです」(前出・関係者)

 真木よう子はどのようにして食い物にされていったのか。関係者の声を集めると、実に巧妙な手口で真木がそそのかされていったことがわかる。明日に配信する次回の記事で詳しく真木よう子騒動の舞台裏をさらに追ってみたい。

【短期集中ルポ:真木よう子は誰に騙された?人気女優を利用した”怪しいプロジェクト”の顛末①】

※続きはこちら

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
「真木よう子は誰に騙された?人気女優を利用した”怪しいプロジェクト”の顛末」のページです。デイリーニュースオンラインは、真木よう子CAMPFIREエンタメなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る