森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 東芝半導体売却で誰が儲けた (2/2ページ)
もともと東芝が経営危機に陥ったのは、米国の原子力企業であるウエスチングハウスというババをつかまされたからだ。米国に会社を傾けられ、立ち上がろうとすると、火事場泥棒のような形で、またカネを奪われる。
こんなひどい話があるだろうか。実は、この事態を防ぐ手立てが一つだけあった。それは、東芝が東芝メモリを新規上場させることだ。そうすれば、一般投資家が妥当な価格で東芝メモリを買ってくれるから、東芝にとっても、東芝メモリの従業員にとってもベストの選択だっただろう。実際、東芝内においても、この方式が検討されていたふしがある。
それが実現しなかったのは、銀行が早期売却の圧力をかけたからだった。日本のメガバンクは、一体、どこを向いて仕事をしているのだろうか。