脳卒中・心筋梗塞の危険も… “こむら返り”が示す重大病のサイン(1) (1/2ページ)
そもそも、“こむら返り”とはどういうものか。
東京都多摩総合医療センター血液内科の外来担当医は、こう説明する。
「一般的には『筋肉(主にふくらはぎ)の一部が、本人の意志に反して収縮し続けている状態のこと』ですが、では、なぜこうしたことが起こるのか。ふくらはぎの筋肉が、ある要因で縮むとき、アキレス腱の感覚器官であるゴルジ腱器官(腱紡錘)は、腱が伸びすぎないように筋肉を制御する働きをするんです。ところが、ふくらはぎ部分の筋肉の収縮を伝達する筋紡錘と、このゴルジ腱器官の働きがアンバランスになり、ふくらはぎの筋肉が勝手に収縮することで激痛を発するのです」
また、夜寝ている時にこむら返りが起こりやすいのは、ふくらはぎの筋肉が収縮しがちとなり、ゴルジ腱器官の働きが低下しているためで、冷えたり、足の筋肉の使いすぎ、水分不足で起こることもあるという。
主な原因をまとめると、次の4点になる。
(1)ミネラル不足=筋肉のバランスを取っているのがミネラル。これが不足すると体を動かすあらゆる伝達が上手くいかなくなるため。
(2)水分不足=脱水状態により体内のミネラルバランスが崩れる。そのため(1)のように筋肉や神経の動きを調整するミネラルの働きが乱れ、筋肉が異常な状態を生み、こむら返りを起こしやすくなる。
(3)運動不足=運動が足りないとスムーズに体が動かなくなる。さらに筋肉は使わないと衰え、硬くなることから、何らかの拍子で筋肉が収縮する際に異常が起きやすくなる。
(4)主に足の太い血管が動脈硬化を起こして詰まる病気、「閉塞性動脈硬化症」を患っている。
足がつる場合、(4)であれば危険だ。症状が軽い場合は下肢の冷感や色調の変化が見られ、少々重たくなると痛みのために歩き続けることが困難になる。
「その痛みは、安静時でも起こり、やがては下肢に激痛が走るようになります。閉塞性動脈硬化症は、現在800万人の患者がいるとされ、脳卒中や心筋梗塞にもつながる重篤な病気と言われます。下腹部の奥あたりで両足に分かれる太い動脈が硬化して詰まり、下肢に血液が流れにくくなり、最悪の場合、切断することもある。