秋津壽男“どっち?”の健康学「国民病・肩凝りは大病の予兆の可能性もあり。原因究明をしてから初めて対処できる」 (2/2ページ)

アサ芸プラス

時には病院と連携のうえ、医師の勧めのもと、指圧をすることもあります。医師が「適切な治療が必要」と判断した場合、健康保険も適用されます。

 整体は国家資格ではなく、経験を積んで開業したり、民間資格で施術をしています。このほか、リラクゼーションマッサージやリンパトリートメントなどもありますが、医学界では「マッサージ類似行為」とされます。

 医者の立場から言えば、やはり医療資格を持つ人のもとで施術を受けることをお勧めします。整体は医療行為ではないので保険は適用されません。きちんとした整体師に診てもらわないと時間とお金をムダにしてしまいます。

 しかし、あん摩指圧マッサージの場合、患者との相性がかなり重要となります。Aさんが治ったからといってBさんが治るとは限りません。「名人」と呼ばれる人の施術といえど、患者との相性が重要となるため、どんな名人でも十人全員を治せるわけではないのです。相性のいい施術師は通った初日から痛みなしで治してくれます。以上を踏まえると“浮気”をしてでも「自分に合った施術師」を見つけることが肝心です。

 なお、肩凝りに効く薬は存在しませんので、薬で治すという考えも捨ててください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

「秋津壽男“どっち?”の健康学「国民病・肩凝りは大病の予兆の可能性もあり。原因究明をしてから初めて対処できる」」のページです。デイリーニュースオンラインは、週刊アサヒ芸能 2017年 9/28号“どっち?”の健康学狭心症秋津壽男肩こりカルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る

人気キーワード一覧