清宮が「世界」で通用しなかった理由 (2/3ページ)

日刊大衆

プロ入りが取り沙汰されてるが、プロじゃアベレージを残さないと。ホームランのイメージが強いけど、それは捨てないといけない。30本打っても、2割そこそこじゃダメ。ましてや清宮は一塁手だから、いくらでも代わりの外国人がいる。プロに入るなら、セントラルよ。速い変化球投げるのなんて、菅野くらいしかおらんからな(笑)」

 次に、清宮以上に絶不調だったのが、夏の甲子園で6本塁打を放ち、大フィーバーを巻き起こした広陵の中村奨成。8試合に出場しながら32打数2安打、打率.080と散々。大会中に正捕手の座から外れ、DHに「降格」。スタメン落ちの屈辱も経験した。3位決定戦の対カナダ戦でセンター前に強い当たりを放ち、盗塁も決めて、ようやくトンネルから抜け出したが、時すでに遅し。伊勢氏は、大会での中村の打撃を評して、「甲子園のときと全然違う。あのときは、神がついてたんちゃう。開きが早すぎる。腰にタメがないから、ボールを捕まえられない」と手厳しい。

 捕手としても、微妙な評価だという。「肩は強いんやろう。二塁までの送球スピード1.85秒は、古田(敦也)クラスや。でも、これは練習時だし、盗塁阻止は投手との共同作業。数字だけでは、なんとも言えんな」

■プロ野球ドラフト会議で上位指名に食い込んでくる逸材も  注目の2大打者が苦心惨憺する中、中村がてこずった木製バットへの対応も問題なく、大会を通じて本来の力を発揮していたのが、安田尚憲(履正社)。本塁打こそなかったものの、9試合で34打数11安打5打点を挙げ、アベレージは.324。出塁率.452は十分、主軸の役割を果たしたと言える。「安田は清宮や中村に比べて、速い変化球に一番対応できていた。引っ張ったり、逆に打ったり、広角に打ち分けられていたな。長打は打てないが、3番タイプになれる可能性がある」

 同じく、清宮や中村より目立ったのは、投手登録でありながら今大会は外野手、DHとして出場し、27打数9安打、打率.333を残した櫻井周斗(日大三)。そして、2人の2年生選手、小園海斗(報徳学園)と藤原恭大(大阪桐蔭)である。小園は37打数14安打、打率.378は、今大会の日本人選手でトップの成績だ。藤原も、36打数12安打の.333と好調だった。「膝を柔らかく使って、低めの変化球に対応していたわ。

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