1Kでも広く見えるレイアウト術! 狭く見せない収納・家具設置のコツとは?

学生の窓口

1Kでも広く見えるレイアウト術

進学を理由に一人暮らしデビューをする大学生も多いでしょう。そんな一人暮らし大学生におすすめな間取りが1K。学生向けアパートや寮も1Kなどのシンプルな造りがよく見られます。一見狭く見える1Kですが、家具の配置をチェックして、インテリアをアレンジすると、とても使いやすいレイアウトにすることができます。狭く感じる1Kを広く見せる、1Kのインテリアのレイアウト術について紹介します。



■「狭い」が特徴の1Kもレイアウト次第で「広く」

ワンルームといえば「一人暮らし」専用のような部屋のスペース。しかし、学生さんの一人暮らしの場合は、ワンルームの中でもリビングやダイニングがついている間取りではなく、1Kサイズが主流です。

1Kの特徴といえば、「狭い」部屋、収納が少ないこと、家具の配置が難しいことかもしれません。「この部屋にしよう」と思った時点では、家具などのインテリアが何もないため、広めに感じることもあります。しかしベッドやソファ、テーブル、キャビネット、カラーボックスやシェルフ……など。次々と家具のレイアウトを始めると「やっぱり1Kは狭いかな」と感じてしまうかもしれません。

とはいえ通学する4~6年前後の期間、毎日生活するための部屋は狭くても有効活用したいもの。これから家具などのレイアウトを工夫して1Kの狭い部屋でも広いイメージに変えていきましょう。

■レイアウト次第で広く見せる4つのポイント

1Kサイズで多いのは6帖前後の広さの部屋。和室なら「畳6枚分で6帖」とわかりやすいのですが、洋室の場合は畳のヘリがないので、正確な寸法は図る必要があるかもしれません。とはいえ、畳1枚分の計算は、平均1.62平方メートル以上となっているので、6帖サイズの1Kは約9.72平方メートルになります。

寸法だけ見るとコンパクトに見えますが、使い勝手のいいサイズともいえる小さめな部屋。この「やっぱり1K」と感じる部屋から「これも1Kなの?!」と思わせる部屋にするための4つのポイントをまとめました。

<家具の高さを低めに抑えてレイアウトを>

広く見せるためにいちばんポピュラーなレイアウトの仕方は「家具の高さを低めに抑える」こと。低い家具でまとめると、視線をさえぎるものが少なくなります。これは欧米でよくエントランスやホワイエのドアを開けてすぐに見える部分に壁幅の3~4割程度のコンソールテーブルを置くレイアウトがありますが、それと似たレイアウトになります。

壁幅が2.7メートルぐらいの壁の場合、コンソールテーブルの高さは0.7メートル(70センチメートル)、幅は0.9メートル(90センチメートル)ぐらいがベスト。2.7メートル分のテーブルを並べてしまうと、物はたくさん置けても威圧感を感じるといわれています。入口から見えるスペースには、家具の大きさやスペースも重要だとされているのです。

これは1Kのレイアウトも同じ。ドアや入口から見える位置に、高い家具や横並びで家具が埋まっていると、視界をさえぎることがあるので、家具の高さを低めに抑え、低い位置で家具の高低差をつけるのはおすすめのレイアウトです。また一段下げた家具をレイアウトしたり、物を置かない場所を設けたりすると、広く見えるのに効果的です。

<魅せる収納と隠す収納のアイデアを活用>

<魅せる収納と隠す収納のアイデアを活用>

衣服や本、普段あまり使わないものをすべて押入れやクローゼットに納めてしまうのは、あまりおすすめではありません。見えないとはいえ、使い勝手が悪くなります。そこで、ハンガーを使うような衣類やオフシーズンのものは「隠す収納」、おしゃれなものや個性的なもの、モダンなものがあれば、「見せる収納」をとり入れたレイアウトがおすすめです。


◎「隠す収納」は収納グッズを活用

ベッドやソファ、TVボードの足の高さが少しでもあれば、トレーや箱などの収納グッズを用意して、並べることができます。100均などの収納グッズや、段ボールに紙(英字新聞などもおしゃれ)を貼ったものでも十分です。その収納グッズには下着やTシャツ、ジーンズやボトムなどの折りたためる衣類をはじめ、友人が来た時に使う食器、シーツやタオルなどをしまうこともできます。

収納付きのベッドやTVボードも多く出回っていますが、引き出しの数が多いと収納が限られることもあるので収納内の空間も活用できることがおすすめです。収納グッズを並べる場合もぴったり・すっきり納めることが「隠す収納」のポイントになります。

◎間仕切りや目隠し仕様で「魅せる収納」

引き出しのないチェストやシェルフ、カラーボックスなど、つい壁際にレイアウトしてしまうことがあります。家具を壁側にレイアウトすると広く見えると思いがちですが、壁が見えるほうが広さを感じることが多いこともあります。それで、収納家具を間仕切り風にレイアウトした配置や目隠しになるような位置に置いてみましょう。

例えばキッチンはガスや電気を使用するので、動線を確保した場所に収納家具を置けば、間仕切り風レイアウトにすることも可能です。普段使う食器やタオル、キッチンツール、アメニティグッズなどをバランスよく配置すると、モダンな「魅せる収納」になります。

ベッドの枕元や机の横に沿うように、収納家具を配置した目隠し風レイアウトもおすすめ。雑誌や高さの揃う本を下段に置くと、重石効果も出るので、壁際に家具を置かなくても安定するという効果がでます。

「見せる収納」は、飾りかたもポイントです。可能な場合は、天井や壁の高い位置にフックをつけたり、高めの位置でアクセントとなるような棚を設置して、オフシーズンのものや普段使わないものの収納に使いましょう。

小物の収納方法にも一工夫を。折りたたんだタオルや本を立てるのは標準的ですがタオルは丸めてピラミッドタイプに重ねてホテル風に、本を横にして数冊並べた上に時計や小物を飾るというのもおしゃれえす。これは、タオルの折り目防止や湿気で本がゆがむのを防ぐなどの効果もあります。収納アイテムのサイズにもよりますが、オーソドックスな配置と、収納面積や容量にも大きな違いがなかったりします。

色の統一感も広さのポイント

<色の統一感も広さのポイント>

広く見える部屋のレイアウトには、インテリアの色使いもポイントになります。おしゃれな着こなしと同じで、色のバランスも大切です。おしゃれな着こなしのコーディネートには、「3色」までがおすすめとされています。狭い部屋を広く見せるレイアウトの場合には、インテリアの色を「3色」+「淡い色」で納めてみましょう。

白やナチュラルオークの家具は、広さのポイントになりますが、壁の色に合わせた家具や床の色に合わせたラグ、カーテンもおすすめです。これから家具を購入するという場合は、まず、壁と床の色をチェックします。気に入った購入予定の家具が、壁や床と同系色だと、広く見えるのに効果的です。

床が濃い目のフローリングの場合、淡い色の大きめのラグやジュータンなどを利用することもおすすめです。広いリビングやキッチンでは、濃い色合いのフローリングはモダンに見えますが、1Kの場合は淡い色の統一がよいとされています。畳のヘリも視覚をさえぎる傾向があるので、防虫仕様などのラグやカーペットで、ヘリ(線など)を隠すのは広さのポイントになります。

<家具の配置や選びかたも>

家具選びは大切ですが、買ってしまった家具をすぐに交換するのは経済的ではありません。であれば、今ある家具を活用したレイアウトで広く見せる方法や、これから家具を購入するときにも狭い1Kを広く見せるポイントを押さえておくのは大切です。

◎濃い色の家具に布やガラスでアレンジ

ダークオークや濃い色、大きめの家具などは、高級感や大人の雰囲気と落ち着いたイメージがあって、気に入っている人も多いでしょう。一方そんなモダンなイメージのある家具も、色によって、実は部屋が狭く見えてしまうというのは、要チェックです。

そこで、濃い目の家具(ダークオークや黒など)のテーブルやチェストの場合は、布やガラスを置いてみましょう。テーブルクロス風のアレンジです。布は専門店やデパートでも安価に手に入れることもできますし、ガラス専門店に行くと強化ガラスを家具の面積に合わせて加工してくれます。

大きな家具は、入口から見た部屋の正面ではなく、入り口付近の壁際や間仕切りとして使用することができます。そうすると、家具を間仕切りとして配置した背面や側面に、転倒防止をつけた大きな鏡を置いたレイアウトが可能です。家具の色が濃いことが気になる場合は、壁と同色の布や部屋で使用しているカーテンで覆ってしまうとインテリアとしての一体感も出ます。

◎透明感+錯覚を意識したレイアウトも広さの秘訣

木目やカラー板などの仕様より、ガラスや鏡を使った仕様の家具は、広く見える効果があります。ガラスの向こうが見える「透明感」や鏡に映る奥行きが広さに貢献してくれるからです。廊下の先に大きな鏡を置いた場合はその先にもあると思ってしまうような「錯覚」が起きます。こうした錯覚もレイアウトを考えるときに必要になってきます。

すでに大きな鏡を持っているというときは、入口付近や部屋の正面にインテリアとしてレイアウトしましょう。さらにカラーボックスや高さの同じシェルフなどを利用して、天板を橋渡しのようにすると、天板下の収納や空間が活用できます。天板をガラスにすると、透明感が広さを増してくれるという視覚効果もあるのでおすすめです。

◎必要なときだけ大容量になる「パーツ買い」

これからの購入の場合には、分割できる家具をパーツとして購入することなど、家具選びにもアイデアを加えること。これも狭い1Kを広く見せるためのポイントです。たとえば、食事用のテーブル・勉強机・カフェテーブルなどを全部購入してしまうと、もちろん狭くなり歩くのがやっとの狭い部屋になってしまいます。

そこで、食事用のテーブルと勉強机、もしくは食事用のテーブル・勉強机・カフェテーブルすべてをひとつ選び、テーブルの天板を一回り大きなサイズで購入します。ひとり仕様であればそのまま、友人が来た時の食事や机としての面積が必要なときは、テーブルの天板を置いて使うこともできます。こうすると、ひとりで使っていた机が4人で食事できるスペースになることもあるので、容量を大きくする効果があります。

いかがでしたか? 「部屋は広いほうがいい」と思っても、学生であれば収入やスペースは限られてもいたし方ないこと。とはいえ、1Kサイズの部屋でもレイアウトを工夫するだけで、インテリアのイメージを「狭く」から「広く」に変えることもできます。レイアウトの仕方やキッチンの位置などもチェックしながら、おしゃれで広く見える1Kにしてみてはいかがですか?

・執筆:高橋美布(ナレッジ・リンクス)
建築や設計デザインの経験を活かして、インテリアやリノベーションにかかわるコラムを執筆中。「和」の魅力を海外でもアピールしながら、海外のインテリアや家具の魅力、部屋作りも伝えたいと思っています。

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