雪男かマンモスか!? 昭和の縁日で売られていた謎の「毛」 (2/2ページ)

まいじつ

「ハイ、このビンに入った黒い毛はそんじょそこらでお目にかかれるものじゃない。何と、ヒマラヤの奥地に今も生存している雪男の毛をある極秘ルートを通じて入手したものだ! 驚き桃の木山椒の木、ブリキに狸に洗濯機! おっと、びっくりして小便ちびらないでおくれ…」などと映画『男はつらいよ』の寅さんのような調子で啖呵売をやっていたのでしょうか? 妄想が膨らみます。う~ん、聞いてみたい。

いま思えば、小学生のわたしが見世物小屋のなかに吸い込まれてしまったのは、お客を呼び込む口上の力だったのだと思います。

お客の方も雪男の毛なんかではないことは分かっていて、口上で楽しませてもらったお礼に気前よくお金を払っていたのでしょう。買って帰って自分の妻や子供に同じような口上を聞かせて驚かせてやろうと思ったかもしれません。

いまだったらこの毛をDNA鑑定すればイッパツで正体が分かりますが、それは野暮というものでしょう。

(写真・文/おおこしたかのぶ)

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