グループディスカッションによく出るテーマと考え方のコツ

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グループディスカッションによく出るテーマと考え方のコツ

企業説明会が始まって少し経つと、グループディスカッションつきの企業説明会が開催され始めますよね。初対面の就活生同士で与えられたテーマについて話し合い、1つの結論を出していきます。まだグループディスカッションに慣れていないうちはポイントを押さえながらやることができず、苦戦してしまう就活生も。そんな最初は苦労するグループディスカッションでよく出るテーマ、考え方のコツを今回はご紹介します。これを知っていればグループディスカッションが初めてでも大丈夫。ぜひこれで狙った企業の内定への第一歩を踏み出してみてください!


■グループディスカッションとは

その名の通りグループで一塊になって議論をして、テーマに沿った結論を出すグループの採用選考です。3人以上~10名以下程度で行う集団選考ですが、大抵の人数は4名~6名程度となっています。

面接だと話している人に目を向け、発言者が1人ずつなどかなり特殊なコミュニケーション方法になるためコミュニケーション能力はあまり目立ちませんが、グループディスカッションの場合は違います。グループディスカッションの場合は同年代の人たちとテーマに添って議論を繰り返し、結論を出していくので、普段社会人の大人に面接されている学生とは違う、素の楽しそうな表情と生きたコミュニケーションが見られるのが貴重な時間となっています。しかし、楽しんでばかりもいられないのが選考です。

企業側としては多くの学生が討論している様子から、仕切る能力や表には出ないけれども軌道修正をしてくれている学生など、さまざまなタイプを見て自社に合う人材をイメージし、採用候補を決めています。そのため企業も学生もとても意味のあるディスカッションになりそうです。

■ディスカッションのときの役割

次に、ディスカッションするときの役割を説明します。

グループディスカッションには役割があり、その役割がそれぞれ回らないと結論にたどり着くことができません。まずはグループディスカッションで必要な役割からご説明します。全部で4つあります。

○ファシリテーター(司会):

全体の指揮をとります。全員の意見を聞き出してまとめていく役割です。

○書記:

全員が見やすいように資料をまとめ、発表用資料は他が見やすいように図や絵などを使って作成する。

○タイムキーパー:

時間管理一切を任せられているため、時間が過ぎないように注意が必要です。

○監視役:

議論が脱線、あるいは誤った道に走ったら軌道修正をかける役。

上記の役割以外の方は発言するのが仕事です。そのため全員がそれぞれ役割を持つことが大切ですね。タイムキーパーの方は時間のコール以外割と時間に余裕があると思うので、監視役などの2つ掛け持ちで大丈夫です。

■グループディスカッションでよく出るテーマ

グループディスカッションでよく出るテーマ

次にグループディスカッションでよく出るテーマをご紹介していきます。今回は頻出する4つのテーマについて紹介します。

・何が正解かわからない抽象的なテーマ(例:○○業界の未来とは?)
・課題をどう解決するかのプロセスを描くテーマ(例:営業成績を3倍にするには?)
・ディベートするテーマ(例:○○の導入について賛成・反対)
・資料を基にディスカッションするテーマ(例:新商品ツナマヨおにぎりについて)

テーマごとに特徴と注意すべきポイントをまとめていきましょう。

◎何が正解かわからない抽象的なテーマ(例:○○業界の未来とは?)

<注意点>

・抽象度が高いので議論がまとまるのに時間がかかる
・意見が出にくいのでファシリテーション担当が促してすべて拍手で承認していく
・必ず結論→理由の順番で話す

<具体的な流れ>

このテーマは抽象度が高く、まず意見が出づらいのが特徴です。そして意見が出てきても個人によるばらつきがある可能性が高いため、まとまりづらくなる可能性が高いです。メンバーの意見を合わせることが難しいため、アイデア出しと集約の時間を多く取るような時間配分にするとスムーズに進められそうです。そのため、アイデア出しのタイミングも、まとめ始めるときにも一声かけて始めると皆の区切りがつきやすく、時間を意識して行動できるはずです。

◎課題をどう解決するかのプロセスを描くテーマ(例:営業成績を3倍にするには?)

<注意点>

・まずは時間が厳しいので時間配分を計画的に実施する
・前提条件を共有してからスタート
・アイデアなどを分類・整理

<具体的な流れ>

まずは今の営業成績が何の商材でどのくらいの売上なのか、現時点を把握して前提条件を全員で確認してからスタートします。その後、時間配分を決めて成績を上げるための解決アイデアを出していきます。アイデアはどんどん出してもらえるようにファシリテーターが促して、アイデアを分類して整理することで全ジャンルアイデアが出ていることをアピールしたいです。

◎ディベートするテーマ(例:○○の導入について賛成・反対)

<注意点>

・ディベートで対立する構造なので、反論をいくつか事前準備
・主張がわかるようにゆっくり興奮しないで落ち着いて話す

<具体的な流れ>

ディベートの本番前の会話もロジカルに会話していきましょう。そして相手のスキをつけるようにどこを狙うかを決めていくつか用意しておきます。論理的な表現がずっと続けられるように落ち着いてディベートを進めていきましょう。

◎資料を基にディスカッションするテーマ(例:新商品ツナマヨおにぎりについて)

<注意点>

・資料を基にした議論展開が必要
・課題解決と同じく前提条件を設定してからスタート
・データを活用して話す

<具体的な流れ>

基本はデータを基にして議論を展開する形なので、資料の読み込み時間がかかります。どこから展開するかまず前提条件を決めておきます。そしてその後、資料のデータを使うか、データの延長を想像してどこまでやるか決めていきましょう。

■グループディスカッションに役立つ考え方のコツ7つ

グループディスカッションに役立つ考え方のコ

グループディスカッションで役立つ考え方のコツをご紹介します。明日グループディスカッションという場合でも、ここで大切なエッセンスは得られるのでぜひ目を通すことをおすすめします。

1.必ず結論を出す

グループディスカッションは与えられたテーマに対して、結論を出すことがゴールとなります。結論が出せない理論は最初から議論をしていなかったことと同じ評価になるたため、確実に結論を出すためには時間配分が必要になります。その結論を出すために必要なアイデアを出すのにどのくらいかかるのか、資料の読み込みにどのくらいかかるのかという時間の目算を立ててから行動することが大切です。

2.相手を否定しない

グループディスカッションでは自分が発言をする積極性や論理思考が見える発表の仕方などさまざまなポイントが見られていますが、非常に重要なポイントとして「相手の話を聞く」というコミュニケーションがあります。コミュニケーションとしては、自分が忙しいときであってもどんな意見をしっかり聞くということで、当たり前のことのように思いますが実際やってみるとなかなかできていない人も多いです。今一度意識するともうワンランク上のグループディスカッションが実践できますよ。

3.役割を担ってくれない人がいた場合の対応

議論が脱線したときや誤った方に運んだ場合もそうですが、もし相手の意見が少し論点がずれているというような場合、ただ自分だけが話し続けてしまうような人だった場合は一旦受け止めて「その意見わかります! そうですよね。あ、ところで最初にお話した大筋の結論に行き着いていないので残りの時間でそれやりましょうか。」というお話をして、冷静に本筋の話に戻ってもらうようにしましょう。それでもあまりに難しい場合は、別のアプローチをお願いするか役割を変えて仕事をお願いすると変わる可能性があります。

4.時間配分の重要性

資料を基にディスカッションするテーマの場合は、資料の読み込みで時間がかかるので、先に時間配分を決めておかないと時間内に結論にたどり着けません。また、課題をどう解決するかのプロセスを描くテーマ、前提条件を決めておいてからでないと時間配分ができません。何が正解かわからない抽象的なテーマなどはアイデア出しに時間がかかるので、時間配分をしてアイデアをどんどん出していくなど、テーマによって臨機応変に時間配分を決めて、働き方を変えて……というのが適宜必要になります。

5.5W1Hでアイデアを実行レベルに

アイデアに行き詰まった場合は5W1Hでアイデアを作っていきましょう。 実行レベルに落とし込むことでより一層具体的な結論を伝えることができます。絵空事ではない内容になれば、確実に一歩踏み込んだグループディスカッションができたと評価いただけるはずです!

6.分類して整理する

実行レベルまで落としこんだアイデアを、分類して整理していきましょう。アイデアをそのままにすると、どの分類はクリアしていてどの分類が足りないのかを判断しにくいです。同じものは同じ分類でまとめることで、アイデアが網羅しているかどうかを、企業側だけでなくグループディスカッションをやっているグループのメンバーも確認ができます。一覧性が上がったことで、クオリティが高くとてもすっきりした発表に仕上がります。

7.発表の順番

結論→理由→理由詳細→成果→まとめ

発表の順番については、上記の左から右に流れていきましょう。最初は結論、その後は理由の順です。その順番であれば誰が聞いてもわかりやすく、伝わりやすい内容になります。最後の発表でせっかくのアイデアが伝わりにくいものにならないように、細心の注意を払って順番を組み立ててください。

■グループディスカッションでよく出るテーマと考え方のコツまとめ

見ているぶんには簡単そうに思えるグループディスカッションも、テーマなどによって重視すべきポイントが変わるため、いつも同じやり方ではうまく行きません。そんな特徴を理解して重視するポイントを先にグループに共有し、全員が同じベクトルに向かって走っていけるように、テーマ毎にタイプ別の特徴を覚えておきましょう。

もし忘れてしまったとしても、何に一番時間がかかりそうか、アイデア出しなどのボリュームはどのくらい持っておくかなど、テーマを見た後に考えてから行動し始めるととてもスムーズにグループディスカッションを進めることができますよ。ぜひグループになった全員と一緒に、次のステージに上がれるように協力して成し遂げてくださいね。

執筆:高下 真美

新卒でインターンシップ紹介、人材派遣・人材紹介のベンチャー企業に入社。ベンチャー企業から大手IT・流通・情報・サービスなど多岐に渡る業種で営業・コーディネーターを担当。その後、大手採用コンサルティング系企業で8年の勤務を経て、夫の転勤を機に退職。現在は人材系コラムの記事執筆など、フリーライターとして活動中。

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