禁断の「頭部移植手術」に恐るべき陰謀? (1/2ページ)
夢の医療か、神への冒瀆か――。そんな“禁断の手術”が物議を醸している。「2016年に、サルの頭部を切断して、別のサルの胴体をつなぐという“頭部移植”の実験をイタリアの医師、セルジオ・カナベーロ博士が成功させたというニュースが報じられ、今年中にはヒトの頭部移植が、中国の医科大学の下で実施されると発表されたんです」(科学情報誌記者)
手術を受けるとされていた患者は、筋萎縮症の一種を患う30代のロシア人科学者。これが実現すれば、医学界の大革命。一部のマスコミも色めき立ったが、ここにきて、この患者が直前になって手術を受けないと決めたことを、カナベーロ医師が自身のフェイスブックで明らかにしたのだ。
■動物実験では手術後に死亡
ある科学ジャーナリストが言う。「はっきり言って、実現は不可能です。サルの実験で成功したと言っていますが、これはあくまで、呼吸器系と循環器系をつないだだけの話で、神経接続はしていないんです。だから、術後に血液が流れて呼吸をしていたというだけで、動いてはいない。今年4月にはラットの実験で成功し、術後に歩いている映像が流れましたが、この映像も、正直怪しいものです」
これまでの動物実験では、いずれも術後数時間~数日で死亡しているという。「切断した指の神経を縫合して元通りに動くようになるということはあります。ただし、これは元来くっついていた神経をつなぐだけの話。別人のものをつなぎ合わせるとなると、事情が変わるのは当然」(前同)
しかも、ヒトの脊髄はそんなに単純ではないという。「脊髄には何千もの神経の管が通っています。別人のそれを一つ一つ縫合するなんて、できるはずがない。それなのに、この医師は、脊髄同士をポリエチレングリコールという接着剤でつなぐだけだというのだから、かなり乱暴な話です」(同)
患者が土壇場で逃げ出すのも、当然といったところかもしれない。さらに、「医学はまだ、臓器移植も困難な段階です。