俺のものにしてやる。『青楼オペラ』の強気キスがやばい<KISSマンガ> (2/2ページ)
「いつか その身も 心も 俺のものにしてやる」 ギャーっ! 言われてみたい、そんな強気発言!!
にもかかわらずですよ、それから惣右助はまったく茜に手を出さないんです。チャンスはいっぱいあるんです。彼女と同じお布団でお泊まりもするんです。なのにキス以上のことはしてきません。
廓の決まりがあることも理由かもしれませんが、そんなものは破っちゃえばいいんです。そして惣右助は相変わらず、茜のためにせっせと心を尽くしてくれるんです。
ねえ、惣右助は性欲ないの? 世の男性たちが性欲のために女をチヤホヤするっていうのに、惣右助のやさしさや茜に対する想いは、完全に無償の愛っぽいんです。ねえ惣右助、あなたは茜にニョロっとすることがないんですか……?
なんて……なんて……。 なんて羨ましい!!
少女マンガ脳的には、キスはゴールですよね。その先は別にいりません。でも男性脳的には、キスはゴールに至るための通過儀礼のようなものです。 ここに男女のすれちがいが起こるわけですよ!
通過儀礼じゃないキスがほしい!惣右助は茜にチュッチュチュッチュチュッチュチュッチュするのに、なんならキスまでは無理やりするのに、そのさきは無理強いしません。
誰かにこんな風に一途に思われたいし、通過儀礼じゃない、愛情表現としてのキス をチュッチュしてほしい。
吉原という男の極楽を舞台にして、なんとまあ夢のあるお話でしょうか。 自分を強く思う人からの無理やりキス、全少女マンガ脳の憧れですよね!
(監修・文:和久井香菜子、イラスト:菜々子)
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