“がん化”する前にすぐに対処 大腸ポリープ治療の最新事情 (3/3ページ)
そのため、ここ数年では、ポリープをすべて切除する“クリーンコロン化”を推す病院も多く見られます」(前出・健康ライター)
こうした背景にあるのは、'12年に米国で発表された研究結果があると言われる。すべて切除しクリーンコロン化した患者2600人を、平均16年間にわたって追跡調査した結果、大腸がんによる死亡率が53%減少。がんの発症は76〜90%抑えられたという。
欧米では、クリーンコロン化を前提に治療のガイドラインが作られ、すでに標準的な治療になっているという。
日本では、大規模な臨床研究が10年ほど前から始まっている。
「二度にわたってポリープをすべて切除した40〜90歳の患者約1400人を2群に分け、一方は1年後と3年後に、もう一方は3年後に再調査したのです。'15年に発表された結果によれば、がんなどの発症率はいずれもわずかな差しかなかった。現在は1年後に再検査することが多いのですが、すべて切除すれば3年以降でよいと結論付けられています。ポリープをすべて切除すれば再検査の間隔が広がり、患者の負担が減るうえ、大腸がんの発症や死亡の抑制も期待できるということです」(同)
大腸ポリープができる原因は、高カロリーや不規則な食事、食物繊維の不足、さらにはストレスなど様々な理由があると言われる。今回説明した治療を避けるためにも、まずは日頃から体調管理に気をつけ、健康診断では検便の結果に注目することだ。