世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第242回 デフレと人手不足を同時に解消する (3/3ページ)
代表的なプロジェクトを羅列すると、
●ピンポイント渋滞対策
●インフラメンテナンス革命
●ダム再生
●i-Constructionの推進
●物流生産性革命〜効率的で高付加価値なスマート物流の実現〜
●下水道イノベーション〜日本産資源創出戦略〜
●クルマのICT革命〜自動運転×社会実装〜
など、比較的、真っ当な政策が多数含まれている。
もっとも、例により「予算」が確保されているわけではない。国土交通省のページに掲載されているプロジェクトを推進すると、プライマリーバランス目標を破棄していない以上、
「ならば防衛費や科学技術予算を削るか、社会保障を抑制する、もしくは増税する」
と、なってしまうのが現在の日本だ。
日本が抱える問題は、「財政」ではない。いまだに抜けきれないデフレーション。そして、生産年齢人口比率低下を受けた人手不足深刻化なのである。日本は、デフレ(本来は人手過剰)と人手不足が同時に発生するという、極めて珍しい状況にある。その前提で、
「人手不足を解消するための投資を拡大することで、現在のデフレを解消する」
というグランドデザインに基づき、いかに政府が支出をするのか。これこそが本来は総選挙における争点であるべきだ。デフレによる貧困化と人手不足の深刻化こそが、われわれ国民の目の前に立ちふさがっている問題なのである。
みつはし たかあき(経済評論家・作家)
1969年、熊本県生まれ。外資系企業を経て、中小企業診断士として独立。現在、気鋭の経済評論家として、分かりやすい経済評論が人気を集めている。