「対外戦争勝利なし」中国軍の過大評価で得するのは…

まいじつ

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中国は、対外戦争で一度も勝ったことがない国である。

「中国共産党が、その暴力装置である人民解放軍や武装警察の増強に力を入れていることを捉え、『中国台頭論』、つまり、中国が経済発展とともに軍事力を強化し、やがてアメリカの地位を脅かす超大国に成長するというシナリオを、日本人の多くが信じています。しかし、中国の軍事力脅威の論陣を張っているのは、実はアメリカが仕掛け人であり、日韓など周辺国に武器を売るための”営業キャンペーン”と捉えるべきでしょう。実際に今回、アメリカのドナルド・トランプ大統領が東南アジアの歴訪をおこない、日本と韓国で対北朝鮮をにらんだ武器を売りつけることに成功しています」(軍事ライター)

中国の軍拡の第1の目的は、海外進出を図っているように見えるものの、実は“国内平定”のためであり、内戦の延長線にあると見た方がいいという。

「それは軍事費に関して、国防予算より治安対策費の方が大きいという現実をみれば納得がいくでしょう。日本のメディアは、中国軍はアメリカ軍を超えるパワーになるとか、日中がもし尖閣列島で衝突すれば、5日で日本が負けるというシミュレーション結果を提示していますが、それもアメリカの陰謀的なにおいが漂っています」(同・ライター)

戦死者が出れば習近平は失脚する?

チベットや新彊ウイグル、南モンゴル各自治区への軍の布陣の偏在性をみても、国内平定が中国政治の主題である事実が見てとれる。

「改革開放政策は、解放軍にサイドビジネスも解放しています。これは北朝鮮と同じで、江沢民時代にはむしろ奨励されたくらいです。軍がホテル経営から武器輸出までのビジネスに手を染め、最大の軍需産業商社となった『保利集団』は、鄧小平一族の利権の巣ともなりました。同集団は、習近平国家主席の『ハエもトラもたたく』という綱紀粛正策で粛清の対象にはなりましたが、解放軍が戦争より商売に血道を挙げていることは明らかです」(同・ライター)

中国の『ひとりっ子政策』は兵士も例外ではない。だから士気は低く、仮に戦死でもすれば、一気に厭戦感(えんせんかん)がまん延し、習近平主席は失脚の憂き目を見かねない。

北朝鮮になだれ込むという事態は、反攻の目がつぶされない限りないだろう。

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