トンガラグビーが抱える事情。日本代表が破ったトンガ代表の本当の姿。 (1/2ページ)

ラグビーリパブリック

日本代表戦前。シピタウで気持ちを高め、戦いに臨むトンガ代表。(写真/Getty Images)

 39-6。

 真剣勝負のテストマッチでの勝利は素直に喜ぶべき事実だが、果たしてこの日のトンガ代表は、どこまで「本気のトンガ」だったのだろうか。快勝を挙げながらも「ワールドカップの年の本気のトンガと、それ以外の時のトンガは別物」、というリーチ・マイケル主将の試合後の言葉からも、トンガラグビーが抱える独特の事情が垣間見える。

 この試合(11月19日/日本 39-6 トンガ)でトンガは、個人のフィジカルの強さを生かした。ラックサイドの突破だけではなく、カウンターアタックでも再三に渡り1対1のタックルを振り切り、大きくゲインを切る場面が見られた。しかし、大きくゲインした後のハンドリングエラー、特に、パサーとレシーバーの意図の食い違いから生じるエラーが目立った。

「代表チームとして十分な時間を過ごせていないため、意思疎通の面で問題があるのは間違いない。それに加えて、うちの代表選手は多数の国のリーグでプレーする選手が集まったチームなので、さらなる難しさが加わる。違う国のクラブでプレーする選手は当然、違うタイプのラグビーをそれぞれのクラブでプレーしているし、コーチのされ方もまた違ってくる」

 トンガ代表のトウタイ・ケフ監督は、自チームが抱える難しさを語った。

 7人の初キャップ選手とともに日本代表との試合を戦った。イングランドのプレミアシップクラブ、グロスターに所属し、24キャップを持つ中堅選手のデビッド・ハライフォヌア(WTB)は、「イングランドのラグビーは、トンガ代表でのラグビーに比べて、非常にストラクチャーされたスタイル。上手く調整するのは自分の課題だが、周りの選手にも自分のプレーを理解して貰いたい」と話す。

 日本戦にトンガ代表として出場した選手たちがプレーする国は、豪州、ニュージーランド、イングランド、フランスに加え、岡新之助タフォキタウ選手がプレーする日本(大東文化大)と5か国。

「ラグビーのスタイルもそうだが、フィットネスレベルという点でも、プレーしている国ごとにバラつきがある。例えば、フランスでプレーしている選手のフィットネスレベルは、あまりよくない。

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