深みある脚本が理解されず?井上真央「明日の約束」第6話で4.6%の危険水域に

デイリーニュースオンライン

Photo by bokeh burger(写真はイメージです)
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 井上真央(30)が主演を務める「明日の約束」(フジテレビ系)第6回が11月21日に放送され、平均視聴率4.6%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だったことがわかった。前回に比べて0.5%ダウンし、遂にボーダーラインの5%を切ってしまったことが悔やまれる。物語も急展開で目が離せなくなり、6話目では視聴率アップを期待していたが数字は残酷だ。

 確かにこのドラマは決して派手ではない。井上真央や及川光博、仲間由紀恵など実力派俳優をキャスティングしているものの、ジャニーズやAKBグループのようないわゆる「アイドル俳優」はほとんど出演しない。いじめや毒親など人間の嫌な部分をついてくる暗いドラマだが、丁寧に伏線を重ねているので、ストーリーに深みがあり私自身毎週楽しみにしている。

 第6話では物語の後半を迎え、これまで緻密に張り巡らされていた伏線が少しずつ明らかになってきた。バスケ部マネージャーが、キャプテン・大翔(金子大地)を襲ったのは背の高い女性だったと日向(井上真央)に打ち明ける。日向はある人物に疑念を抱く。

 そんな中、日向は同僚の宮崎(馬淵英里何)から、退学した圭吾(遠藤健慎)の友達・香澄(佐久間由衣)のことを相談される。香澄はいじめが原因で退学したが、その後香澄いじめの張本人が階段から突き落とされる事件があったというのだ。話を聞いた日向は、香澄に代わって圭吾が突き落とし事件を起こし、反対に今回は香澄が圭吾の復讐を行っているのだと確信する。香澄との電話で日向の推測が間違っていないことがわかるが、通話後香澄は行方をくらましてしまうのだった。

 連続傷害事件の犯人は香澄と判明し、大きな進展を見せた回だった。香澄は、「まだやることがある。あとひとり…」と言い残して立ち去るが、次は誰が狙っているのか、誰にもわからない。また、他の人物もまだまだ多くの秘密を隠しているように思えてならない。

 例えば、真紀子(仲間由紀恵)がいったいなぜスクールカウンセラーの日向を名指しで訴訟するのか。毎回イヤホンで何かを聞いているシーンは深い意図がありそうだし、真紀子の不自然な挙動が気になって仕方がない。未だに本性が見えない霧島(及川光博)の不審な動きも気になるし、傷害事件の犯人がわかった今もなお多くの謎が残されている。

 物語は少しずつクライマックスに向かっているが、ここからどのようにして解決されるのか、非常に気になる。話は変わるが、暗い展開が続く中で、宮崎の意外に親切な教師ぶりが見られたことが今回唯一の救いだった。初回から日向にきつくあたり、ドライに職務をこなしている印象だったが生徒思いの一面が見られ、日向同様にあたたかい気持ちになれた。

 登場人物が多い本作だが、このように人物ひとりひとりを丁寧に描いているところには好感を覚える。視聴率は厳しいが、今の時代、高視聴率ドラマだけがいい作品とは言い切れない。今のスタイルを貫いて、上質なサスペンスドラマを完成させてほしいものだ。

文・Harumaki

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