フジ月9ドラマ史上最低の終幕に?『民衆の敵』のモヤモヤが晴れないワケ

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フジ月9ドラマ史上最低の終幕に?『民衆の敵』のモヤモヤが晴れないワケ(写真はイメージです)
フジ月9ドラマ史上最低の終幕に?『民衆の敵』のモヤモヤが晴れないワケ(写真はイメージです)

 篠原涼子(44)が主演を務める『民衆の敵』(フジテレビ系)第9回が18日に放送され、平均視聴率7.0%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)だったことがわかった。前回と比較して視聴率は1.7%と大幅にアップし、最終回に向けて弾みをつけている。

 セミクライマックスとなった第9話では、ニューポート計画にアミューズメントパーク「あおばランド」の建設が持ち上がる。犬崎派の面々は、着ぐるみやテーマソングを作ってあおばランドを大々的にPRし、確実に市民の心を掴んでいく。しかし、智子(篠原涼子)はまだ計画に反対している人がいる中で、勝手に計画を進められないと考える。

 そんな矢先、犬崎派の罠によって智子に不正献金疑惑がかけられる。頼みの藤堂(高橋一生)もデリヘル嬢の莉子(今田美桜)との関係を犬崎に知られ、弱みを握られてしまう。智子は以前犬崎にはめられた前市長・河原田(余貴美子)のもとを訪ねるが、河原田は今更反逆する気はないと口にする。

 市長のリコールを求める市民の声は日増しに高まり、智子はいよいよ窮地に追いやられる。政治ドラマであるにも関わらず、登場人物は何がしたいのか、いまだに見えてこないのがこのドラマの最大の欠点だ。

 主婦から市長に上り詰めた智子は何を目指すのか、親に反発しながらも市議になり、デリヘル嬢と関係を持つ藤堂は何を考えているのか、なぜ和美(石田ゆり子)は精子提供を受けて子どもを生んだのか。

 これまでさまざまなエピソードがあったが、視聴者を納得させる展開や演出がほとんどなく、すべてのエピソードがブツ切りになってしまっているのだ。

 今回では、匿名で不正を訴えた「青葉士郎」の正体が明かされたが、事件以後はほとんど触れられていなかったため、驚きも何もなく「そういえばそんな人もいたかな」程度の感想しか出てこない。

 ニューポート計画についても同様で、反対派か賛成派それぞれの主張が曖昧で何がしたいのかがさっぱりわからないので共感しようがない。肝心の智子の意見がはっきりしないので、盛り上がりに欠けるのだ。デリヘル嬢の莉子も初回から意味ありげに登場していたが、藤堂との写真を簡単に犬崎に渡してしまう、ただの薄情な女性で、心底がっかりした。彼女もまた使い捨てのキャラクターだったとしかいいようがない。

 いよいよ次回は最終回。取っ散らかったままの各エピソードをどのようにまとめてくれるのだろうか。最終回の放送日はクリスマス。政治ドラマである本作は雰囲気にそぐわず、視聴率は期待できそうにない。しかし、最終回まで見続けてきた視聴者は少なからずいるのだから、フジテレビのドラマ班には何とか頑張って完走してほしいものだ。

文・Harumaki

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