ドイツのクリスマス菓子「シュトレン」の秘密、古都ドレスデンとの深い関係とは? (2/3ページ)

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この許可証は本来、ザクセン選帝侯の宮廷のみ有効であったにもかかわらず、バターと牛乳を使ったシュトレンはすぐに公国全体に広がり、宮廷パン職人であったハインリッヒ・ドラスドがドライフルーツなどを加えた今日に伝わるシュトレンを完成させたのです。

その後ザクセン公国では、クリスマスの時期にシュトレンを宮廷に献上するのが習わしとなり、1730年には、アウグスト強王が2万4000人を招いたパーティーで振る舞うために1.8トンものシュトレンを注文しました。その出来事がもととなって、ドレスデンでは第2アドベント前の土曜日に巨大なシュトレンが町を練り歩くシュトレン祭りが開催されています。

シュトレンにまつわる数々の逸話が残るドレスデンは、今も「シュトレンの聖地」のような場所。ドイツ各地でシュトレンが食べられる今日でも「ドレスデンのシュトレンが一番おいしい」といわれています。

ドレスデンのシュトレンが特別なわけは、伝統の味を守るために小麦粉やバター、ドライフルーツの量が定められており、それを忠実に守ったものだけが「ドレスナー・シュトレン(ドレスデンのシュトレン)」を名乗ることが許されているからです。しかも、だた伝統的な製法を守ればいいというだけでなく、パン組合の検定試験にも合格しなければなりません。

アウグスト強王がデザインされ、管理番号が入った金色のシールが貼られたものは、本物の「ドレスナー・シュトレン」。ドレスデンにある約150軒のパン屋は、代々伝わる門外不出のレシピで味を競っています。

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