詐欺で摘発された「クレーンゲーム機」の真実

まいじつ

(C)Shutterstock
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ゲームセンターに設置されている『クレーンゲーム』で高額な商品をもらえるとうたいながら、実際には機械に細工して商品が取れないようにし、客から料金をだまし取ったとしてゲームセンターの経営者らが詐欺の疑いで逮捕された。

問題となっているゲームセンターは、店に来た客の前で商品を釣り上げるところを実演してみせ、実際に客がプレイする段階では機械を操作して商品が取れないように設定していたという。本気でゲームをしている人にとっては何とも頭にくる話だが、このような詐欺まがいの行為をしている店は実はかなり存在する。

ゲームセンターは『風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)』で管理されていて、クレーンゲームなどの景品は《遊技の結果に応じて賞品を提供してはならない》とされ、禁止されている。しかし、現在は業界団体内で“景品は800円以内のものとする”という自主規制の元、営業を許可されている。数万円もするゲーム機などを景品とするのは、そもそもが違法と言っていいだろう。

クレーンゲームは内部でさまざまな設定ができる

ゲームセンターの経営に詳しい事情通がこう語る。

「クレーンゲームの景品は“実力では取ることができない”と考えた方が間違いはありません。しかし、誰も取れなければゲームをする人はいなくなります。そこで、事前に“○千円入るごとに景品1個が出る”と機械に設定をするのです。設定によってアームの力が加減されるので『上手くいった!』と思ってもスルリと抜け落ちてしまうことがあるのはそのためです。限界とされる800円の景品なら最低でも3000円は投入されないと採算が取れないので、そのくらいの設定にしている店が多いです」

思い返してみればたいした景品でもないのに、ついついクレーンゲームに大金を投入してしまった、という経験をしたことがある人も多いだろう。このような客は店にとってはまさにいい“カモ”だ。最新ゲーム機の場合は、“ひとりが金をいくら投入したか”、“複数人が個別にいくら金を投入したか”まで自動で判別できるという。くれぐれもつい熱くなって、大金を投入しないように気を付けよう。

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