エストニアの最高学府にして人気観光スポット!波乱万丈の歴史をもつタルトゥ大学 (3/3ページ)

「大学の懲罰室」と聞いて、ドイツに行ったことがある人はハイデルベルク大学の学生牢を思い浮かべるかもしれません。実は、この懲罰室の概念はドイツから伝わったものなのです。
ハイデルベルク大学で、学生牢に入ることが一種の名誉であったように、タルトゥ大学でも「一度は懲罰室に入りたい」と願う学生は少なくなかったとか。いったいどんなことをした学生がここに入れられていたのか、気になりますね。
罪状と拘留日数の例をいくつか挙げると、図書館の本を返却しない(2日)、窓ガラスを割る(3日)、女性を侮辱する(4日)、ケンカをする(5~3週間)など。一般的には「犯罪」と呼ぶほどでもない軽微な罪が多く、当時の大学が独自のルールで学生たちを取り締まっていたことがわかります。
オリジナルのものはほとんど残っていないものの、懲罰室の壁には当時ここに入れられた学生たちが書いた落書きが見られ、ドイツ語の落書きの数々は、当時ここがドイツ色の強い大学であったことを物語っています。

「アウラ」と呼ばれる式典会場は、クラシック様式の豪華なホールで、大学の行事のほかコンサートなども開催されます。リストやサラサーテといった著名な音楽家もここで演奏会を開いたのだとか。

筆者が訪れたときは、まさに卒業式の真っ最中で、晴れやかな表情の学生や家族の姿が見られました。スペースの都合上、全校いっせいに卒業式を行うことはできないので、学部単位で何日にも分けて卒業式が開催されるそうです。
エストニアきっての名門大学を卒業した彼らは、今後エストニア社会の中核を担う人材として活躍することになるのでしょう。
大国のはざまで揺れ動いてきたタルトゥ大学は、まさにエストニアの歴史の象徴。エストニアを旅したらタルトゥを、そしてタルトゥ大学を訪れて、その辛くも誇らしい歴史に触れてみてはいかがでしょうか。
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