カラスは情が深かった。争った後、仲直りの為に謝罪もするしスキンシップを行うという研究報告(ドイツ研究)
カラスの”カ”はかしこいの”カ”であることは、カラパイアを見ている読者にはご存じのことだろう。
その鳴き声やゴミを荒らすところから忌み嫌われているところがあるカラスだが、高い社会性を持ち、人情味(鳥情味)にあふれ、やさしいところもあるという研究結果が最近報告された。
イラっとしてつい言い争いになったり、喧嘩することは人間でもある。問題はその後のフォローだ。争ったカラスたちはその後、仲直りの為に、スキンシップや羽繕いをするという。更には攻撃された方が、別のカラスに慰めてもらおうとしていることも明らかとなった。
・様々な研究で明らかとなったカラスの知能
カラスをテーマとした研究の多くは、知能に主眼を置いたものだ。最近の研究によって、カラス科の仲間が道具を使ったり、論理的に思考したりできることがどんどんと明らかにされている。
またカラスは単独で生きることもあるが、しばしばマーダーと呼ばれる大集団で行動する。この中で例えば配偶者を得てはその後の生涯を共に過ごしたりする、そんな甲斐甲斐しさもある。
・仲間に攻撃したカラスは、傷つけた相手に謝罪の羽繕いをする
ドイツ・マックス・プランク鳥類学研究所のミリアム・シマ(Miriam Sima)博士とシモーネ・ピカ(Simone Pika)博士らは、見知らぬカラス同士の交流を観察し、互いの攻撃性や暴力に差異があるかどうか調査して、動物行動学の学術誌『Ethology』で発表した(概要)。
実験でケージの中に入れられたカラスは、餌が乏しくなるほどに喧嘩することが多くなり、軽度の攻撃性を覗かせたという。
だが餌が失くなってしまうと、攻撃的だったカラスは暴行の被害者を探し、その羽を繕っては謝罪した。

・攻撃されたカラスは、別のカラスから慰めを得ようとする一面も
また時には、攻撃的なカラスが距離をとり、被害者の方はこれまで餌を巡る喧嘩をしたことがない見知らぬカラスから慰めを得ようとした。
この研究は、カラスが喧嘩をした後で相手と仲直りをしたり、第三者に慰めてもらったりすることを証明した初めてのものだ。

・人間同様、カラスも争いの後、和解をしたり仲間に救いを求める
シマ博士とピカ博士の論文にはこう書かれている。
さまざまな種が、いさかいを緩和するために、和解や第三者親和といった紛争後行動をとる。いずれもこれまで人間以外の霊長類で観察されてきたことであるが、最近の研究では、それ以外の哺乳類や一部の鳥類でもそうした紛争後行動が見られることが明らかにされている。第三者親和についてはカラス科の数種で報告されている一方、和解は滅多に観察されていない。
カラスと同様、悪評で知られるハイエナでもそうした行動が観察されている。社会的な動物は、重要な関係が損なわれた時のみ和解を求めることがあるという仮説があるが、今回の発見はこれを裏付けるものだとシマ博士はコメントしている。
References:newscientist / onlinelibrary
追記(2018/1/4): 本文の一部を修正して再送します