新時代のライフスタイル!? 実録プロニートたち (1/3ページ)
激変する現代社会で彼らの暮らしは、天国か地獄か――。驚くべき”人類の進歩”である。1880年、かのカール・マルクスの娘婿、批評家のポール・ラファルグは“怠ける権利”を主張。いわく“人間が1日3時間以上、労働することを禁じる”といったものだが、それから130年あまりが経過、ようやく時代はこれに追いつき、追い越したのだ。労働は流行らない。勤勉は過去の遺産だ。これぞ、新時代のライフスタイル。働かなくても生きている!
■パワハラで会社を辞めるも国からガッポリ“見舞い金”
「会社を辞めたのは、うつ病になったから。上司のパワハラがひど過ぎました」 こう話すのは、元メーカー営業マンの男性・Nさん(32=以下同)。毎日、怒鳴られ、不条理な荷物の運搬や、過剰な量の倉庫作業を言いつけられ、そのうえで長時間のサービス残業という“労働デスロード”。Nさんの肉体と精神は崩壊した。足に妙な強張りを覚え、病院に行くと、“うつ病”と診断。当面の絶対安静を言い渡されたというのだ。「思い返せば、本も雑誌も読めなくなっていたし、まったく眠れていませんでした」
こんな会社辞めてしまおう。場合によっては訴訟も辞さない。だが、労働問題に詳しい友人に相談すると、「労力もめちゃくちゃかかるうえに、勝訴となるケースでも、もらえる金も少額。正直、気力もなかったので諦めました」
しかし、神はいた。「国の制度に“傷病手当金”というものがあって、病気やケガで働けなくなった人は、健康保険協会に申請することで、給料の約3分の2の額が1年半の間、支給されるというんです」
ブラック企業に、国家の備えあり。会社を通じて申請する“労災”は面倒もかかるが、こちらは医師のサインがあれば大丈夫。会社から給料が払われなくても、お金の心配をすることなく、休職できたという。「申請してから知ったんですが、この“傷病手当金”は退職以降も有効。会社を辞める時点で、支給を受けていれば、それ以降も引き続き、給料の3分の2が支給されるんです」
なんの未練もないNさんは、折を見て退職。現在は病状も良くなってきており、フラフラと無職生活を送っているという。「病気の完治はまだですが、ずっと軽い風邪を引きずっている感じですね。